...恰度忘れてゐた傷の痛みが俄かに疼(うづ)き出して來る樣だ...
石川啄木 「硝子窓」
...なぜそのような重大なことを度忘れしていたのだろう?その文面には...
海野十三 「火葬国風景」
...その都度忘れてしまって...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...一度忘れられない或る闇を見た覚えがある...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...近頃は顕著に度忘れをする...
谷崎潤一郎 「鍵」
...房一は路々考へて来た挨拶のきつかけを度忘れてしまつたほどである...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...徳次はそこに渡船場があるといふことを度忘れしてゐたのだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...房一はそのことを今日盛子に云はれるまではすつかり度忘れしてゐたのだらうか...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...どうかした拍子にひょいと度忘れした言葉を...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...名前も度忘れして...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
......
野口雨情 「沙上の夢」
...ことりとも音立てぬそのものを度忘れしていた...
本庄陸男 「石狩川」
...急に身装や化粧が変つたので度忘れをしたともいへなかつたので...
牧野信一 「街角」
...そう度忘れもせぬようじゃ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ある日いつも降りる駅を度忘れをしてベルリンのまわりを二まわりまわったことがあった...
森於菟 「放心教授」
...こいつをふところへ入れたのを度忘れしちまったんだな...
山本周五郎 「さぶ」
...二三度忘れて行かれましたが……」「その忘れた新聞が残っていないだろうか」「なくなっちまいました...
夢野久作 「暗黒公使」
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