...こゝで一つの御不審をお抱きになりはしなかつたであらうか? それほどまでの長者の店子となりながら...
高田保 「貸家を探す話」
...よい部類の店子(たなこ)であったのである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...晩年には店子が一人も居なくなったそうである...
辰野隆 「愛書癖」
...貴下の店子(たなこ)の小八さんが...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...その上に一本の煙突があって平生店子(たなこ)を督視しているように立っているが...
田中貢太郎 「変災序記」
...店子(たなこ)はおりおり擂(す)り鉢(ばち)にみごとな鮒を入れてもらうことなどもある...
田山花袋 「田舎教師」
...今ではこの店子(たなこ)に主家(おもや)を明け渡す時節が到来しつつあるのではないか...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...立退く約束で家賃を棒引にした店子(たなこ)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三人の店子達の樣子が知り度い」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...店子(たなこ)の人柄に期待をかけ...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...されば今、店子と家主と、区長と小前と、その間にさまざまの苦情あれども、その苦情は決して真の情実を写し出したるものに非ず...
福沢諭吉 「学者安心論」
...この店子をして他の家主の支配を受けしめ...
福沢諭吉 「学者安心論」
...今は貴方がただ一人の店子ですとぶっきらぼうに答えるだけだった...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...大屋も店子(たなこ)も共にこの危険には無智であった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...このむじな長屋では佐八とおいらがいちばん古い店子(たなこ)でしてね...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...店子には一文の負担もかけなかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...人殺しがあったと近所の店子(たなこ)同道で訴え出たのであります...
吉川英治 「江戸三国志」
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