...庖丁を臺所の方へ投げてから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何時(いつ)の間にやら以前(もと)の悪僧が再現して手に鰻裂(うなぎさき)の小庖丁を持っていた...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...大昊帝庖犠氏風姓也...
高木敏雄 「比較神話学」
...手拭いに包んだ出刃庖丁(でばぼうちょう)を出し...
太宰治 「冬の花火」
...顎髯の男は魚の腹へ庖丁がとおったので...
田中貢太郎 「岩魚の怪」
...乳母(おんば)どのはお庖厨(だいどころ)で大小言(おほこゞと)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...庖丁(ほうちょう)を売ったこともあるぞえ...
徳田秋声 「足迹」
...老母は錆(さ)びた庖丁(ほうちょう)を砥石(といし)にかけて...
徳田秋声 「挿話」
...研屋は今でも折々天秤棒を肩にして、「鋏、庖丁、剃刀研ぎ」と呼(よば)わりながら門巷を過るが鋳掛屋の声はいつからとも知らず耳遠くなってしまった...
永井荷風 「巷の声」
...十唐(とう)から渡った唐(から)の芋お芋は一升いくらだね三十二文でござりますもうちとまかろかちゃからかぽんおまえのことなら負けてやろ笊(ざる)をお出し升(ます)をお出し庖丁(ほうちょう)...
中里介山 「大菩薩峠」
...齒(は)悪(わる)くなつちやつて噛(か)まんねえから」「そんぢや細(こま)かく刻(きざ)んだらどうしたんべ」おつぎはとん/\と庖丁(はうちやう)を使(つか)つた...
長塚節 「土」
...納屋の二階から庖丁を投げるよりは確かですぜ」「下らない事を言う」二人はそれっきり下へ降りて行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...出刄庖丁を括り付け...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庖丁の類を私の前に並べ「マア...
宮本百合子 「打あけ話」
...お餅を截(き)る時庖丁(ほうちょう)へ截口(きりぐち)が粘着(くっつ)いて困りますが好(よ)い法はありませんか」お登和「大きな大根を側へ置いて先ず庖丁でザクリと截ってはお餅を截りまた大根を截ってお餅を截るとお餅が粘着きません」妻君「それは好い事を伺(うかが)いました...
村井弦斎 「食道楽」
...女房と男を庖丁で斬ったという話だからな...
山本周五郎 「へちまの木」
...庖丁(ほうちょう)のたぐいまで...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...庖丁(ほうちょう)がよく切れるかどうかをあらためる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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