...(庖丁を取り上げ...
太宰治 「冬の花火」
...庖丁(ほうちょう)を持っている者は顎髯の男であった...
田中貢太郎 「岩魚の怪」
...外から縁側へあがって庖厨(かって)の障子の破れから覗いて見ると...
田中貢太郎 「怪談覚帳」
...広巳は庖厨に起(た)ってあちらこちらを見た...
田中貢太郎 「春心」
...台所の方では庖丁(ほうちょう)の音が盛んにして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...肉切り庖丁を紗の布で包む...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...僕は、庖丁はもてぬし、今から料理人にも成れぬが、もし、成ったなら、このうまい魚と、いい野菜とを控えている大阪の料理人として、西洋、支那をも研究して、少しは珍らしい物も、作ってみせる...
直木三十五 「大阪を歩く」
...今度は誰の番だ」「畳屋の駒次郎が殺(や)られましたぜ」「今度は自害じゃあるまい」「畳庖丁で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何かの都合で出羽屋の庖丁が手に入ったので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「猪や鮪(まぐろ)へ出刃庖丁を投った話は聞かないな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...碇綱を切って投げた庖丁が当ったんです」お蔦は顔を挙げてはっきり言うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...卯八のような年寄りに川へ抛り込まれた」「ヘエ――」「卯八の抛った出刃庖丁を拾ったのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それから庖丁を隱せる場所がいくらもあるのに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...時々は商賣道具の出刄庖丁を振り廻したり――」「昨夜...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人はその喧嘩に弾(はず)みがついて、石地蔵様を抱いて崖の下に転がり落ちた」「――――」「夢中でわめくので、お前は洗濯物で口を塞ぎ、自分の前掛でその上から蓋をした――がまだ声を立てるので、お勝手にあった、刺身庖丁で、主人の喉を切ってしまった」「――――」「あの人は怒鳴りつづけた――そして助かりそうもなかった――殺してくれ、頼むから殺してくれと言った」「――――」「お前は主人を殺してしまった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...第十六 米と牛肉のコロッケーは半斤(はんぎん)の牛肉を肉挽(にくひき)で挽くかあるいは庖丁で細かに叩いてバターでよくいためます...
村井弦斎 「食道楽」
...遠野にては時鳥のことを庖丁かけと呼ぶ...
柳田国男 「遠野物語」
...八百松の板前より庖丁(ほうちょう)のうまい人間がいるかもしれない...
山本周五郎 「さぶ」
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