...靄の底を流れる大川の水と同じ旋律をうたっているような気がせずにはいられないのである...
芥川龍之介 「大川の水」
...その底を流れる川は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...地の底を流れる河の渦まく淵から現はれたやうに暗黒で異樣だ...
千家元麿 「自分は見た」
...その底を流れる情緒の加速運動があれば観客は知らず知らずつり込まれ引きずられて行く...
寺田寅彦 「映画芸術」
...騒々しさの底を流れる「寂寥」に思い耽った...
豊島与志雄 「恩人」
...シュール・リアリズムの芸術の底を流れる寂しさも...
中井正一 「美学入門」
...この寂かな動きの底を流れるものは...
中井正一 「歴史の流れの中の図書館」
...水の底を流れるか全く分りかねる...
夏目漱石 「永日小品」
...「此先又何んか變な事がなきや宜いが――」平次はこの事件の底を流れる無氣味な暗流に氣付いたらしく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕の靴底を流れるこの冷たい流れ...
原民喜 「火の唇」
...草藪の底を流れるトウベツ川の瀬音にかき消された...
本庄陸男 「石狩川」
...小屋の裏手の深い掘割の底を流れる水の音がした...
横光利一 「南北」
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