...殺人者が凶行から目ざめて行った時のような底の知れない気味わるさが感ぜられた...
有島武郎 「或る女」
...どうも底の知れない不安のやうで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...底の知れない不気味さを醸し出していた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...底の知れないおそろしいところがあるとつくづく感じ入りましたのでございます...
太宰治 「男女同権」
...おまけに一種底の知れない深い魅力を湛(たた)えているので...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...更に激しい生活の競争と底の知れない暗闇とが彼等を待っていた...
豊島与志雄 「生あらば」
...自分の後ろに覗いても底の知れない暗い大きいものを引きずっているように感じた...
豊島与志雄 「囚われ」
...駒井甚三郎は人間の本能性の底の知れない不検束というものを...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬼を一拳の下になぐり殺したこの親分の底の知れない腕っぷしと...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥底の知れない殿御は無いもので御座いましょうか」和漢の物の本などに眼をさらした為でしょう...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...底の知れない横着さです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...底の知れない殘虐な惡戯(いたづら)でなければ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何んとなく底の知れない精悍(せいかん)さがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...底の知れない怪奇さがありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とても底の知れない猫つかぶりに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...我々の知人は一人々々底の知れない穴の中へ落ちて行きます...
正宗白鳥 「輕井澤より」
...ますます底の知れない感じにつき当らせられた...
山本周五郎 「新潮記」
...岡さまが急に底の知れない人のように思えてきたし...
山本周五郎 「風流太平記」
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