...露伴の『風流仏』は千里漠々(ばくばく)たる広野に彷徨して黄昏(たそが)れる時...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...どんどん広野(こうや)を逃げていく私たちの恰好は...
海野十三 「人造人間の秘密」
...そこに満州の広野が無限のかなたまでひろがっていました...
江戸川乱歩 「影男」
...かくて山科の広野原――へ来たが...
中里介山 「大菩薩峠」
...無人の広野はかくて四九年の末までに約十万の人間を呼集め...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...譬へて見ればアメリカのプレリイの広野で...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...あの広野(ひろの)を女神達(めがみたち)が歩いていて...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...山寺(さんじ)可なり、漁村可なり、広野可なり、谿流(けいりゅう)可なり、いづれの処か俳句ならざらん...
正岡子規 「俳諧大要」
...三つの大きい山が周囲を取りまわしている広野です...
水野葉舟 「北国の人」
...清源の陳褒別業に隠居し夜窓に臨んで坐す、窓外は広野だ、たちまち人馬の声あり、屹(きっ)と見ると一婦人虎に騎(の)り窓下より径(みち)を過ぎて屋西室の外に之(ゆ)く...
南方熊楠 「十二支考」
...母教えて広野に之(ゆ)きて木か土の割け目へ囁けと言った...
南方熊楠 「十二支考」
...青草茂れる広野に会合し...
南方熊楠 「十二支考」
...動揺と異議とに委せられた広野がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(c)人を破壊するために人は光りあまねき広野を求め...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...大野広野(おおのひろの)に出て追うばしんからぬ万(まん)からぬで追ひかなひまはさりおりたびみしようり...
柳田国男 「海上の道」
...其勢水の堤を破りて広野を湿すが如く浩々滔々として禁ずべからず...
山路愛山 「明治文学史」
...(江戸市西北の広野(こうや)!)それは...
吉川英治 「江戸三国志」
...広野(こうや)の古戦場にも...
吉川英治 「神州天馬侠」
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