...江の広い事も前に書いた...
芥川龍之介 「長江游記」
...空の半分は広い河原を隔てて...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...城を作った地点がもっとも広い島だったので...
薄田太郎 「広島という名の由来」
...家が広いわりに小人数な自分の手元に預かる方が自然であるようにも感じていたのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...広い芝生(しばふ)は露を浴びて...
寺田寅彦 「花物語」
...取っ着きの広い座敷へ連れられて行くと...
徳田秋声 「足迹」
...広い座敷の方へ寝道具を取り出して...
徳田秋声 「足迹」
...広い額と清い鼻筋...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...車は吾妻橋をわたって、広い新道路を、向嶋(むこうじま)行の電車と前後して北へ曲り、源森橋(げんもりばし)をわたる...
永井荷風 「寺じまの記」
...板敷の広い台所へもってくる...
中谷宇吉郎 「おにぎりの味」
...代助はそれから夜の二時頃広い御成(おなり)街道を通って...
夏目漱石 「それから」
...それを便宜(べんぎ)のために抽象して離してしまって広い空間を勝手次第に抛(ほう)り出すと...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...中は思いのほか広い穴で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...Kはひとりで広い場所にいた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...寄木細工(モザイク)の広い廻り階段を導かれて登り...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...芝生になつてゐる広い庭では...
牧野信一 「眠い一日」
...しかし自信の強い広い額を見あげた...
室生犀星 「童子」
...年齢は三十五六か、どちらかというと小柄のほうだし、骨組もあまり逞(たくま)しくはないが、高くて広い額と、やや大きめな唇許と、それから深い光を湛えている静かな、澄んだ双眸(そうぼう)が、いかにも意志の強さを表しているし、またどこかに人を惹きつける柔かい魅力を持っていた……...
山本周五郎 「夜明けの辻」
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