...中の土間全体が広々としていた...
海野十三 「骸骨館」
...静かな広々とした一面のやけ野原がねむっているだけのことであった...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...それが広々と取り片づけられた実験室の中を...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...広々とした空地を横ぎった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...広々と夷(なだら)かな田畠や矮林(わいりん)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...下の広々した玄関の上がり口の奥に...
徳田秋声 「縮図」
...(京都へ、不逞浪人が入り込んで、血を流すから、それらと、わしとを、一緒に考えているらしい)小太郎は、右に、広々として、ぎらぎらと輝く湖を見、左に、聳立(しょうりつ)している山を見て(益満の云う如く、わしの考えは、小さいかも知れぬ)と、感じた...
直木三十五 「南国太平記」
...そう思うほどこの閑地は広々としているのである...
永井荷風 「日和下駄」
...広々とした牧場、その中に逞(たくま)しい馬や、愛らしい小馬の臥たり起きたり鬣(たてがみ)を振ったりしている中を、ムクが群犬の一隊をひきつれて一周する光景は勇ましいものでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...広々として一物も見えぬ...
中原中也 「海の詩」
...そちら側へ出ればまた景色は広々として来るらしかつた...
原民喜 「潮干狩」
...他のあらゆる道よりも広々として美しいこの大道は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...やがて広々として竹矢来をめぐらした所に出た...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...この町は今のように駿河台(するがだい)の下まで広々と附いていたのではない...
森鴎外 「雁」
...船は早くも広々とした海原(うなばら)に指しかかります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...広々と東南の大洋に面しているゆえに...
柳田国男 「雪国の春」
...せっかく高い広々とした観望場があるのに...
柳田国男 「雪国の春」
...広々と明るい小屋のなかでした...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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