...広々と取った窓を通してながめやった...
有島武郎 「或る女」
...我々は大きくて広々とした美しい部屋へ通された...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...広々とした端のない円の中にゐるやうなものだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...この広々としたやけあとは無人(むじん)の境(きょう)としてほってあるので...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...ナイトクラブの広々としたフロアに...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...荷物を床脇に置いて南の障子を広々と開けてくれる...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...一うしろに山をひかえ前に広々とした平野をひかえてる...
豊島与志雄 「影法師」
...彼は広々とした空間にとりかこまれていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...広々とした空が見える所まで出ると...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...日本の片よつた狭い思想なぞは受けつけない広々とした反撥があつた...
林芙美子 「浮雲」
...上杉の隣家(となり)は何宗かの御梵刹(おんてら)さまにて寺内(じない)広々と桃桜いろいろ植(うゑ)わたしたれば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...梯子を伝って広々とした甲板へ上がると...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...八景亭の庭は広々として...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...こうして船の運ばれてゆくこの広々とした流れる黒檀の上で...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...大二郎の眼にでも触れたらまた飛んだ噂を吹聴するだらうと気にはしたものゝ物静かに広々とした風景の中を越えて来た影響であらうか...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...郊外はもつと広々としてゐるかなどゝも思つたのだが...
牧野信一 「貧しき日録」
...暗い場所から嵐のように闘牛が広々とした円舞場に踊り出るのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...広々と海の見晴らせる広間で...
和辻哲郎 「鎖国」
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