...広々とした冬田の上に...
芥川龍之介 「芋粥」
...一町にあまる広々とした防火道路を見渡した...
有島武郎 「星座」
...広々とした肥沃な土地であるのに」王室の手におちたのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...広々とした座敷を指して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...焼け跡ばかり広々と見渡せるそんな場所でと...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...彼は広々とした空間にとりかこまれていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...東北の方広々とした平野の彼方にはアントワープの旧教寺院の尖った塔が...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...広々とした草原の傾斜を...
直木三十五 「南国太平記」
...向(むか)うに見える劇場の内部は天井(てんじやう)ばかりがいかにも広々(ひろ/″\)と見え...
永井荷風 「すみだ川」
...別にこれと見処もないこの通をばいつもながらいかにも明(あかる)く広々した処のように感じるのであった...
永井荷風 「雪解」
...幾時かの後に広々とした野原に出ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして実験台の上には広々とした空所のあることが必要である...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...朝の誰もいない広々とした食堂の中は恐ろしく深閑としていて...
林芙美子 「新版 放浪記」
...庭は広々として植込の木立も茂ければ...
樋口一葉 「うつせみ」
...郊外はもつと広々としてゐるかなどゝも思つたのだが...
牧野信一 「貧しき日録」
...そこの広々とした「空(くう)」に言うのだが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...時としてはかなり広々とした延長をもっていることもあるが...
柳田國男 「地名の研究」
...いかに広々と自由自在に跳(と)びまわったか知るべしである...
山本笑月 「明治世相百話」
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