...併し幾許もなく魂は外物に飽和する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...或は幾許もなく俺一己の道に踏込むにしても...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...打開の次に幾許もなく弛緩の時期が襲來する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼の富裕とその物惜みせぬ性質とは幾許もなく彼をアツシジ青年間の中心人物とした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして幾許もなくアツシジの巷の靜かな夜の中に唯一人とり殘された...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...幾許もなく主の第二の答が來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...併し純粹に、單獨に、自分の問題に深入しようとすると、幾許もなく、俺の思想は散漫になり、統御を失ひ、連絡を失つて、終に行衞不明になつて了ふ事が多い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...しかし遊芸の如きは幾許もなく抛棄せられ独り文学少女が育つて行つたらしい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いか許り物思ふらん君が手に我が手はあれど倒れんとしぬミユンヘンへ行つた頃の夫人のノスタルヂアは余程昂進してゐてこの歌の通りであつたらしく幾許もなくマルセイユから乗船してまた一人で帰朝されたのであつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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