...幾晩(いくばん)か...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...青年は幾晩も眠らないで...
田中貢太郎 「前妻の怪異」
...嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...平家の物語を語っていただきたいという御所望に御座います』さてそれをすっかり語るのには幾晩もかかる...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「耳無芳一の話」
...さういふ夜が幾晩もつづいた――が良心の苛責に耐え得ない...
中村地平 「悪夢」
...若い男と幾晩も睨めつこをしたのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幾晩氏があの思い出のベンチへ凭(よ)ろうとも...
橋本五郎 「地図にない街」
...幾晩でもお望みの間ずっと泊り込みますよ」そこで...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...――幾夕幾晩、あたりが全く空々漠々としている中へ、葡萄酒やコオヒイや官能的な音楽や舞踏なぞにかもされた、熱病のような興奮がみなぎっている、そのきわどい対照に心をさいなまれながら、夫人はじっと坐っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...幾晩となく、私は眼を開けたままで、横になっていました...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...読んで呉れる作品をきき幾晩かかかってすっかりそれが終ると...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...ひっくりかえったときは幾晩も徹夜で働いてくれその後も氷買いだけだって大した骨折りをさせましたから餞別を三十円やります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それから幾晩かのあとに...
室生犀星 「幻影の都市」
...こんなことが幾晩も続いた...
山本周五郎 「松林蝙也」
...幾晩も不寝番をしていた記憶をもつていた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...「おら達がこうやって働くのを、あの奉行めは、遊び事だと思っているのだぞ」「何年間も、銭一文もはらわねえで、牛や馬よりこッぴでえ使い方しさらして、それをまたうッちゃって、他のほうへかかるたあ何事だ」「もう、仕事に出るな、死んでも出るな」「いッそ、ぶっ殺せ」「そうだ、ぶっ殺せ、あいつを」険悪な晩が、幾晩もつづいた...
吉川英治 「鬼」
...それをまたこの年暮(くれ)には幾晩も味わった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...だから週に幾晩かは...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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