...幾分お待たせしましたか? (How long have you been waiting?)...
...彼女の態度は幾分不機嫌なように見える...
...彼の発言は幾分的外れでした...
...彼は幾分震えながら話しました...
...この問題については、幾分微妙な状況です...
...僕はK君と二人だけになった時に幾分か寛(くつろ)ぎを感じました...
芥川龍之介 「手紙」
...對手に對する愛の名に於いて其前に自分の幾分を詐つてゐると意識する心元なさと...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...彼の善のいくらかをほどこされ――その毒素の幾分かがわたしの血に混ざるのを恐れるからである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その首あたりから幾分か自分らしい彫刻が出来るようになった...
高村光太郎 「回想録」
...むしろ彼女こそは彩(いろどり)尠(すく)ない私の少年期に幾分の内容を添えてくれたものとして...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...○「コロボックル」ノ風俗ハ「アイヌ」間ニ存スル口碑ニ由リテモ幾分カ窺ヒ知ルヲ得ト雖モ...
坪井正五郎 「石器時代總論要領」
...その中には幾分例の小判もあろうという推測も...
徳田秋声 「あらくれ」
...幾分快方に向いてきたと喜んでいた...
豊島与志雄 「父の形見」
...幾分の堕落を忍ばなければならないのかと考えると情(なさけ)なかったからである...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...それから銀座の資生堂で簡單な夕食をとりながらお話を伺つてゐる内に喘息の發作が幾分強まつてくる氣配だつた...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...その血脈中には必らずゲルマン人の血が幾分か混っていると主張した...
新渡戸稲造 「民族優勢説の危険」
...それでも判事には幾分の親しみを残した...
平出修 「公判」
...「陽気も幾分春めいて来ましたね...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...幾分賢し気に逆用して事にあたつて見るならば案外截然と慣例的なる化物を退治出来るのではなからうか...
牧野信一 「浪曼的時評」
...これを幾分でも正確に決定することの極めて困難な点である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...人間の香りが強いので幾分か余計にこれを避け憚(はばか)るように見える...
柳田国男 「年中行事覚書」
...眼形(めなり)は幾分か三角形であり...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...しかし――渋染の鉢巻に幾分つりあがった眦(まなじり)はすでにふだんの彼のものではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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