...幾分お待たせしましたか? (How long have you been waiting?)...
...彼女の態度は幾分不機嫌なように見える...
...彼の発言は幾分的外れでした...
...彼は幾分震えながら話しました...
...この問題については、幾分微妙な状況です...
...而もそれが(低い衝立が幾分かくしてはいるが)通行人のある往来に向けて明け放しである事である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...とそれまで例のなかつた幾分はげしいくらゐの御口調で...
太宰治 「右大臣実朝」
...これは出血の結果幾分低下したものと思われるとのことであった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...しかし失礼しますが、幾分、愉快な点があるのも確かです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...フリーデマンと話をすると幾分の気晴しを見出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わざわざ東京まで行って果たさなかった英学を幾分でも修めたいと思い...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...何となれば、夜中に這い出そうとも、這い出すまいとも、赤ん坊じゃあるまいし、よけいな世話を焼いたもので、それをまた道庵ともあるべき理窟屋が、文句なく受取ったのみならず、幾分、良心に疚(やま)しいところのあるような歯切れの悪い返答ぶりが、いつもとは少しく調子が変っているのだが、誰もそれを、この場でとがめる者はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...御粗末ながら棺箱の中へ納めて置くというところに幾分の殊勝さがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...これで幾分分るのであって...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...そっと含嗽の水を幾分かずつ胃の中に飲み下して...
夏目漱石 「思い出す事など」
...その火鉢は幾分か背を高くかつ分厚(ぶあつ)に拵(こしら)えたものであったけれども...
夏目漱石 「行人」
...幾分の余裕が残っていた...
夏目漱石 「明暗」
...幾分の昂奮すらも浮かべて言うのだった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...既に幾分精神に異常を呈しているのではないか何うか...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...人が幾分か近づきやすくなっただけかと思う...
柳田国男 「木綿以前の事」
...現代小説と時代小説いはゆる現代小説と時代小説との間には幾分か讀者の分野があるらしい...
吉川英治 「折々の記」
...學問で腹は張らないといふ言葉は幾分ほんとだつた...
吉川英治 「折々の記」
...幾分役立つことが出来るであろう昭和二十五年二月一日著者序説太平洋戦争の敗北によって日本民族は実に情ない姿をさらけ出した...
和辻哲郎 「鎖国」
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