...幾分お待たせしましたか? (How long have you been waiting?)...
...彼女の態度は幾分不機嫌なように見える...
...彼の発言は幾分的外れでした...
...彼は幾分震えながら話しました...
...この問題については、幾分微妙な状況です...
...また投げ出された物質の初めの軌道は後から投げ出された破片のために幾分か移動するから差支えはないというのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...千重(ちえ)の嘆きに幾分の慰藉(いしゃ)はあるわけなれど...
伊藤左千夫 「奈々子」
...雨戸(あまど)を締(し)めることは幾分(いくぶん)の效力(こうりよく)がある...
今村明恒 「地震の話」
...その成功の幾分はこの居睡りにあるとさへ言はれたものだが...
薄田泣菫 「茶話」
...もし幸い幾分都人士の嗜好に適ったものとしても...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...御仕事をなさる上にこの御知らせが幾分なりとも御役に立つのではないかと実はこの手紙を書きました...
太宰治 「虚構の春」
...それ迄は幾分遊戯気分で追い廻していたものが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...これもまた幾分他国訛のまじるのが見える...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...裁判官が幾分荒々しく「あなたに尋ねられた質問に答えればよろしい...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...以前(まえ)からのことも幾分わかってきたような気がするよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...幾分でも貢献し得るならば...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...違うところと言えばただ彼のパイプは子供たちのより幾分大きく...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...栄蔵の決心は幾分か鈍ったけれど自分の心に鞭打って恭二に送られて行って仕舞った...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...我々に全く無用ではなく・我々を幾分なりとも強くし落ちつかせる・くらいの経験は持つことができる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...谷水がしばしば淀んで幾分の平地を作る場処があれば...
柳田國男 「地名の研究」
...幾分でも未亡人のたしまへにならうと云ふ...
吉川英治 「折々の記」
...また火の廻りも幾分かは遅くなろう……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...氏はその幾分浪漫(ろうまん)的な感情を満足させるような景色でなければ描く気にならないのではないか...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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