...夜道の幽暗な場所は危険だ...
...幽暗な森でパーティーを開く...
...幽暗な気分になると音楽を聴くと良い...
...その小説は幽暗で哀しい雰囲気が漂っている...
...幽暗な空間にただただ立ち尽くしていた...
...生と希望と意力(ちから)を呑み去りて幽暗不知の界(さかひ)に閉ぢこめて...
石川啄木 「詩」
...しかしながら国に幽暗(くらき)の臨(のぞ)みしときに精神の光が必要になるのであります...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...私には声を低めてボツボツと話し出してくる亭主の青い顔までが言いようもなく幽暗なものに見えてくるのであった...
橘外男 「逗子物語」
...蚊帳ごしに洩(も)れくる幽暗(うすぐら)い豆ランプの灯影(ほかげ)に映るその顔を...
近松秋江 「うつり香」
...晩涼に乘じて古い神話の中にでもありさうな幽暗なる湯の湖の上に輕舟を操りながら...
近松秋江 「箱根の山々」
...幽暗(ほのぐら)い新開の町も...
徳田秋声 「新世帯」
...部屋には夕気(ゆうけ)づいたような幽暗(ほのぐら)い影が漂うていた...
徳田秋声 「新世帯」
...その濃霧と灯火とのかもし出す幽暗な雰囲気に誘われて...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...幽暗なる蝋燭の火影に窺ひ見た島原の遊女の姿と...
永井荷風 「十年振」
...枕元の硝子窓(ガラスまど)に幽暗な光がさしているので...
永井荷風 「西瓜」
...どの船からという事もなく幽暗なる半月(はんげつ)の光に漂い聞ゆる男女が私語(ささやき)の声は...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...仏蘭西(フランス)現代の詩壇に最も幽暗典雅の風格を示す彼(か)の「夢と影との詩人」アンリイ・ド・レニエエは...
永井荷風 「霊廟」
...いずれも幽暗なる月の光の中に...
永井荷風 「霊廟」
...同じ泉先生の「三味線堀」には明治末年から大正初年へかけての佐竹一帯の幽暗な街の姿が実によくえがき出されてゐる...
正岡容 「下町歳事記」
...しかも私は幽暗の雰囲気を場内一杯に漂わしたといわれるお露お米牡丹燈籠提げて……の最高潮場面の速記を...
正岡容 「我が圓朝研究」
...流人という幽暗な壁は十幾年ぶりで除かれた...
吉川英治 「源頼朝」
...どんな深い森の幽暗な樹陰でもこんなではあるまいと思われるほどに...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...丈六の薬師三尊がガランとした堂の幽暗のうちに...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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