...今日の歌人の作物など感興の幼稚なる言語材料の狭隘(きょうあい)なるとても比較になるものではない...
伊藤左千夫 「子規と和歌」
...彼のいわゆる幼稚なセンティメンタリズムは...
伊藤野枝 「転機」
...水棲魚人という幼稚な生物にしても...
海野十三 「三十年後の世界」
...此の銀像は甚だ幼稚な出来であった...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...非常に幼稚なものでした...
太宰治 「惜別」
...思うにこれは普通の言語の発達がいまだ幼稚なせいかもしれない...
寺田寅彦 「数学と語学」
...幼稚な幕府もおどろいて...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...幼稚なる日本文学の傾向とならねばならんとは速断であります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...幼稚なロマンチシストは...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...予を以て見れば子の言甚だ幼稚なり...
正岡子規 「俳句の初歩」
...その点を考えないで幼稚な考えで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「まだ幼稚なところの改まりません方をおそばへ置いてまいりましたものですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...幼稚な石版画のボール表紙も目新しく...
山本笑月 「明治世相百話」
...折があれば自分の生涯のうちにはそういう身分に伍してみたいという幼稚な望みを抱いていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...幼稚な空想のなかで――しかし真剣に思いつめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その幼稚なのに愍笑(びんしょう)をもらしたのだ」「では...
吉川英治 「親鸞」
...ただ極めて幼稚な作戦知識と...
吉川英治 「平の将門」
...数百人のスペイン兵と十数門の大砲とに一つの王国の蹂躙を許すほど無力なものでも幼稚なものでもなかったのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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