...古典時代における宇宙始源に関する観念は甚だ幼稚なものであった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...今日に較(くら)ぶればとても幼稚なもので...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...その当時の幼稚なる天文知識を以てすら...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...古い幼稚な暗号小説には...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...女子の教育は男子の教育よりは幼稚なるがために...
大隈重信 「女子教育の目的」
...この幼稚な疑問に対してふに落ちる説明をしてくれる教師はまれであろう...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...底の知れた幼稚な陽氣さもなかつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...流行の幼稚な説をくり返しながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...俗語の所謂「調子づく」や「口調のよさ」やを淺薄幼稚なものとして擯斥する...
萩原朔太郎 「青猫」
...「眼を瞑つてヤケに飲んだりするやうな幼稚な飲み手は...
牧野信一 「妄想患者」
...現にその選句を見ても時として極めて幼稚なる句あるいは時として月並調に近い句でさえも取ってある事がある...
正岡子規 「病牀苦語」
...昨集むる所の『新俳句』は刊行に際する今已にそのいくばくか幼稚なるを感ず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...一人の夫人となって幼稚な姫宮が行っておられることを心苦しく思召した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女宮は御自身で罪人らしく萎縮(いしゅく)しておいでになるのも幼稚な御態度である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分よりは幼稚な宗教心しか持つまいと思っていた女の人たちが先に実行するのを傍観しているのも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どこか大人になりきれない幼稚なものとが――四十七歳の自分を見まわす時...
吉川英治 「剣の四君子」
...まことに幼稚な少女の夢にすぎなかった...
吉川英治 「親鸞」
...氏の幼稚な趣味が氏の技巧を全然裏切っていると言っていい...
和辻哲郎 「院展遠望」
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