...年の頃五十計りなる老女と額を合せて囁(さゝや)けるなり...
高山樗牛 「瀧口入道」
...あの少年の頃の医者の欺瞞(ぎまん)だ...
太宰治 「惜別」
...青年の頃の性の目覚めを...
田山録弥 「ある日」
...それは少年の頃の幼い哀しみ...
外村繁 「夢幻泡影」
...明治三十年の頃父母に從つて遠く南清に遊ぶ途すがら初めてこの都を見物した...
永井荷風 「十年振」
...大正七八年の頃、浅草観音堂裏手の境内が狭(せば)められ、広い道路が開かれるに際して、むかしから其辺に櫛比(しっぴ)していた楊弓場(ようきゅうば)銘酒屋のたぐいが悉(ことごと)く取払いを命ぜられ、現在(いま)でも京成バスの往復している大正道路の両側に処定めず店を移した...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...年の頃五十恰好で...
中里介山 「大菩薩峠」
...年の頃四十七八...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...年の頃、四十二、三、面ずれも竹刀(しなひ)だこもある立派な男で、稻葉屋の身上(しんしやう)のお蔭であつたにしても、僅かの間に町人達に立てられて、立派に顏のきける男になつたのも無理のないことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年の頃四十二三の...
久生十蘭 「魔都」
...子囲とは福沢諭吉先生の若年の頃の号で...
穂積陳重 「法窓夜話」
...少年の頃の明の事も...
堀辰雄 「菜穂子」
...私が青年の頃に考へたことは常にばかばかしい綺麗事であつた...
室生犀星 「渚」
...わたしが少年の頃...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...年の頃二八には過ぎじと思はるゝが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――左様な奇略があるなれば、信長、膝を屈しても、そちに訓(おし)えを乞うであろう」「何の畏れ多い」藤吉郎は、一層、地へ面(おもて)をつけて、「実は、てまえ少年の頃、食を求めて、美濃、近江(おうみ)、伊勢――また御領内の近傍など、諸国どこ晦(くら)くなく漂泊(さまよ)い歩きましたうちに、海東郡に住む土豪の野武士どもとは、わけて懇意にいたしました...
吉川英治 「新書太閤記」
...そちが若年の頃に仕えた旧主ではないか...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...二年の頃と思うが...
和辻哲郎 「鎖国」
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