...その洪水も年ごとに荒々しさを加えてきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...試(こころみ)に最近数年間の文学界を回顧せば年ごとに流行の一新するあるを見る...
津田左右吉 「史論の流行」
...さきに八箇(やたり)の少女あり年ごとに八岐(やまた)の大蛇(おろち)のために呑まれて今このおとめまた呑まれんとすと申しければ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...年ごとに売出す合巻(ごうかん)の絵草紙の数も重(かさな)って天保(てんぽう)の今日に至るまで早くも十幾年という月日を閲(けみ)した...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...大統領改選に現れたる米人の感情と思想米国においては四年ごとに大統領(だいとうりょう)の改選が行われる...
新渡戸稲造 「自警録」
...三年ごとに議員の半數を改選する...
日本国 「新憲法の解説」
...四年ごとに全国から...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...そして半年ごとに溜った銅貨の額を調べては...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...十億人は一千人と全然同じく容易に人口増加力によって二十五年ごとに倍加される...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私の心は既に年ごとにさうしてまた日ごとに退屈なものに變つてきてゐる...
三好達治 「霾」
...一年ごとに外側から灰色の土が塗り込められ...
室生犀星 「めたん子傳」
...年ごとに家の形などいささかも違うことなしといえり...
柳田国男 「遠野物語」
...十数年前、年ごとに、江戸の窮民の群れの中に姿をあらわして、大釜に粥を焚き、無数の飢えを救って、浮浪者たちから慕われていた彼も――例の犬公方の悪政がやんだ頃から、いつともなく、その便りを絶っていた...
吉川英治 「大岡越前」
...一夜に地底へ埋没してしまったり――凶兆ばかり年ごとに起った...
吉川英治 「三国志」
...年ごとに二百貫の領を...
吉川英治 「新書太閤記」
...九度山に引籠っている真田幸村(さなだゆきむら)へ、年ごとに、大坂城からどれほどな金銀が仕送りされているかくらいなことは――関東の家康でも調べ上げているところであろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それでも不思議にその谷間から仰ぎ馴れていた山ざくらに対してだけは寧ろ年ごとになつかしい追懐を深めてゆく傾向があるのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...五年は我々を瞠目(どうもく)せしめるような突破を年ごとに見せている...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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