...年がら年中自分の領地で暮してゐます...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...私のことを年がら年中酒ばかり飲んでいる野郎と思い込んだりする...
石川欣一 「可愛い山」
...「ここの主人の谷村博士は、年がら年中、天体望遠鏡にかじりついてばかりいて他のことは何にもしないために、今では足が利(き)かなくなり、室内を歩くのだってやっと出来るくらいだという話です」「可笑(おか)しいなア、その谷村博士とかいう人は、確(たし)かに空中をフワフワ飛んでいましたよ」私は博士が足が不自由なのにフワフワ飛べるのがおかしいと思ったので、口を出しました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...年がら年中同じ服でいいわけです」「それはいいですね...
海野十三 「三十年後の世界」
...「北の方って、どこだい」「北の方って、よくは分らないけれど、つまり北極に近い方をいうのだろうさ」「こんな寒いときにも、北極で戦争をするのかい」「あんなことをいってらあ、北極の附近なら、年がら年中、氷が張っているじゃないか」「それはそうだけれど、あの辺だって、夏になると、すこしは氷が溶けるのだよ、氷山なんか割れるしね」「そうだ...
海野十三 「大空魔艦」
...そこは年がら年中鶏が出はいりする通路になっていた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...見るからに詰らん好々爺(こうこうや)で年がら年中朝顔と菊の栽培でばかり苦労していた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...年がら年中たかられてばかりいるのよ...
徳田秋声 「縮図」
...そのくせ、年がら年中、ピイピイの暮らし向き、店賃(たなちん)が三つ溜っているが、大家(おおや)は人が良いから、あまり文句をいわない...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...年がら年中自分の首ばかり心配して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朱を刷いたような艶々した赭ら顔は年がら年中高麗狛(こまいぬ)のように獅子(し)噛み...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ご承知の通り、このような小さな曲馬団などというものは、村々の市の日、または葡萄祭や、麦の刈入れ、時には村長のお嬢さんの結婚式だとか、村道の開通式だとか、わけのわからぬ暦(こよみ)に従って、年がら年中、地図にもないような村々を巡って歩いているものなんでございます...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...近頃では、アイスクリームなんてものは、年がら年中、どこででも売っている...
古川緑波 「氷屋ぞめき」
...年がら年中堂々回りのお祭り気分で有頂天――」それは博士の言葉ではない――「愛と光りを吹き消す翼(メフイストフエレイス)」の...
牧野信一 「ゾイラス」
...青年 なに、おっ母さんの室の窓から、年がら年中、見えるものと言えば此の山です...
三好十郎 「おりき」
...年がら年中「妥協した」芝居をしなくてはならぬから...
三好十郎 「俳優への手紙」
...牛や馬じゃあるめえし、年がら年中、こんなに働いていたひにゃ、体が了(お)えてしまいまさ...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの小父(おじ)さん、年がら年中、歩いてばかりいるんだな」「あ、そうか」助市の後から、城太郎も駈出して行こうとすると、庭木の陰から思いがけなくも、「城太さん――...
吉川英治 「宮本武蔵」
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