...年かさの同僚が、彼れの振はない風采を材料にして、古い洒落(しやれ)を聞かせようとする如く、年下の同僚も、亦それを機会にして、所謂(いはゆる)興言利口(きようげんりこう)の練習をしようとしたからである...
芥川龍之介 「芋粥」
...殊に露柴(ろさい)は年かさでもあり...
芥川龍之介 「魚河岸」
...……しかし年かさらしい女生徒の一人は僕の側を通る時に誰かの足を踏んだと見え...
芥川竜之介 「歯車」
...まず第一に年かさな陶器造(すえものつくり)の翁(おきな)から...
芥川龍之介 「竜」
...年かさの方が名刺を出した...
梅崎春生 「記憶」
...天願氏は年かさだし...
梅崎春生 「風宴」
...そしてその年かさのものは...
大杉栄 「日本脱出記」
...清三がふり返ると一番年かさの女がお出でお出でをして笑っている...
田山花袋 「田舎教師」
...年かさらしいのが何か大将ぶって指揮している...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...教室のうしろ側にもぞもぞしていた年かさの子供たちが...
本庄陸男 「白い壁」
...年かさの人たちや若い人たち...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...托児所の庭の青々と茂った夏の楡の樹の下にやや年かさの女が三つばかりの男の子を抱き...
宮本百合子 「明るい工場」
...戦争末期には丁度中学上級生かそれより一つ二つ年かさであったにすぎない...
宮本百合子 「生きつつある自意識」
...何年かさきに、必ずもう一度日本の歴史教科書は書き直されるべき見とおしに立っている...
宮本百合子 「『くにのあゆみ』について」
...養われている子の中で年かさな男の子が一人...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...一ばん年かさのしっかりとしたのが...
柳田国男 「母の手毬歌」
...三人のうちではいちばんな年かさだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...他の年かさな座員や...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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