...二三年可も不可もなく坊やんの家庭が平穏につゞけられていつた...
飯田蛇笏 「秋風」
...又もとの平穏に帰る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...遠方からただ表面のみを見れば非常に平穏に美しく見えるものも...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...そしてこの睡眠の平穏に苦労の多い覚醒がつづき...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...そうして一八七四年から一八七九年までは平穏にターリングの邸で暮していた...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...このあいだぼくはホーシャムの館で平穏に過ごしましたから...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...無事平穏に日本に居住せむと欲すれば...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...而(そし)て小田夫妻は極めて平穏に...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...特にこの句に更衣を用ゐたるは今は二人の者が世帯を持ちて平穏に暮らしをる事を現はさんがためにして...
正岡子規 「俳諧大要」
...終戦と共に東京の空が急に平穏にかへつたときは誰もがホツとしたであらう...
宮地嘉六 「老残」
...平穏に巣ごもった男女の恋着のなま暖かさはない...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...平穏にすぎてしまいました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...10855国内は平穏になって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...かえって愉快平穏に過すことのできる一種の生活状態があるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこに平穏に一季を送ろうとした...
柳田国男 「雪国の春」
...ひっそりと平穏に暮していた...
山川方夫 「愛のごとく」
...地方の平穏につくした功によって...
吉川英治 「三国志」
...――洛中諸所もはや平穏に復し...
吉川英治 「源頼朝」
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