...平然として「往復を一つ」と云つた人間だからこんな事は家常茶飯である...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...平然として此等(これら)酔漢に対して...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...平然として眉(まゆ)ひとつ動かさなかったのだ...
海野十三 「少年探偵長」
...」平然としている...
太宰治 「正義と微笑」
...彼れの処決を強迫したりされど総べて無効なりき彼れは開会と共に平然として議長席に就き...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...が妹は平然として...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無頼漢どもから成る一軍の荒々しい意志を統御し、また平然として、皆の者から裏切られ孤立しながらも、その大胆な明識と女らしい機敏さとやさしい熱心とで、数か月の間、周囲を取り巻いてる教会と法律との徒輩の――血走った眼をしてる狐狼(ころう)の――威嚇(いかく)と偽善的な詭計(きけい)とを、失敗に終わらせていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ジョルジュの「道徳」観念にたいしては自分よりもオーロラのほうがはるかに平然としてるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...縁側へ平然として上って行った...
直木三十五 「南国太平記」
...彼等は兵馬倥※の際といへども平然として泰平の世に在るが如く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...平然として代助の新聞を読(よ)んでゐた...
夏目漱石 「それから」
...直助」平次は平然として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...如何(どう)したのだとその男に詰(なじ)ると男は頗(すこぶ)る平然として...
水野葉舟 「月夜峠」
...千代の方は一向平然としている丈...
宮本百合子 「或る日」
...原稿料を文士は平然として取るやうに俳人は悠然として染筆料を取らねばならぬのだ...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...平然として死んだとか死を待ったとか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何事が起ろうとも平然としてにこやかな蒙古人の顔が...
横光利一 「欧洲紀行」
...冷ややけき世人は前世の因と説き運命と解き平然として哀れなる労働者を見下す...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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