...而してその結果を彼れは平然として報告したのだ...
有島武郎 「描かれた花」
...“――敵兵は、毒瓦斯に包まれつつ、平然として、陣地構築らしきことを継続しつつあり...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...殺戮(さつりく)のさなかにあっても平然として...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...菅原の方を見たが平然としている...
豊島与志雄 「自由人」
...平然として「これに控えおります拙(せつ)の姪儀...
直木三十五 「南国太平記」
...孫四郎はなほ平然として訊いた...
長與善郎 「青銅の基督」
...平然として代助の新聞を読んでいた...
夏目漱石 「それから」
...強いて平然として「只今!」と云つた私の顔を一目見た家の者は...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...しかるに世人はこれをスミレに使って平然としてスマシているのは滑稽至極で...
牧野富太郎 「植物記」
...倫理學でさへ今日では價値體系の設定を抛擲してしかも狡猾にも平然としてゐる状態である...
三木清 「人生論ノート」
...倫理学でさえ今日では価値体系の設定を抛擲(ほうてき)してしかも狡猾(こうかつ)にも平然としている状態である...
三木清 「人生論ノート」
...何のはばかるところもなく平然として不徳な行いをしている人は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何事が起ろうとも平然としてにこやかな蒙古人の顔が...
横光利一 「欧洲紀行」
...死を見ること帰するがごとく平然として死んでいった信徒たちも...
横光利一 「旅愁」
...平然としていたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...――だが騎馬の武者は余りにも平然としていた...
吉川英治 「源頼朝」
...サンチョは平然として...
和辻哲郎 「鎖国」
...ロレンソは平然として詳しい説明を展開した...
和辻哲郎 「鎖国」
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