...平淡な毎日に飽きてきた...
...彼女の平淡な言葉遣いが好き...
...この小説は平淡なストーリーながらも心に残る...
...彼の平淡な見解には納得できない...
...平淡な色合いの部屋に暮らすのは退屈だ...
...閑寂をもとめ平淡を愛しながら...
石原純 「左千夫先生への追憶」
...『思ひ出』の十首は殊(こと)に単純で平淡である...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...平淡な叙述の内に一道の寂しい情調が漲(みなぎ)って居る...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...其文章の例に似ず平淡なのと...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...あの平淡なチエホフの劇などでさへさうだ...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...細かい平淡な境地であるのに引かへて...
田山録弥 「明治文学の概観」
...私は「苺(いちご)」の静物の平淡な味を好む...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...平淡の中戦慄す可き恐ろしき説話...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...文章は絢爛を経て平淡に入り始めて誦すべく芸者は薄化粧の年増に留(とどめ)を刺すは申すまでもなし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...絢爛(けんらん)の域を超(こ)えて平淡に入(い)るは自然の順序である...
夏目漱石 「虞美人草」
...あるものは平淡なる写生文に事件の発展がないのを見て文学でないと云う...
夏目漱石 「作物の批評」
...彼の所作(しょさ)が平淡であったごとく...
夏目漱石 「明暗」
...平淡なうちにも一歩も假借(かしやく)せぬ嚴しさがありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さうして平淡の中に至味を寓するものに至つては...
正岡子規 「病牀六尺」
...元義は終始万葉調を学ばんとしたるがためにその格調の高古(こうこ)にして些(いささか)の俗気なきと共にその趣向は平淡にして変化に乏しきの感あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...はなやかな時代も過ぎて平淡な心境におられるあの院に三の宮の良人(おっと)となっていただくことは最も安心なことだと私は認めている...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」女は仕方なしに「ではお暇(いとま)しますわ、お邪魔でございましょうし……」しかし女の顔には別に毒念のない、平淡さがあった...
室生犀星 「三階の家」
...「ここは松平淡路守さま十万石の御城下である」とその中年の侍が云った...
山本周五郎 「ひとごろし」
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