...けれどもかくの如き平安によって保たれる人も社会も災いである...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...わが罪を認めて全き平安に入りしことである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...その死また甚だ平安にして彼は安らかなる大往生を遂(と)げるのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...私さえいなかったら、すくなくとも私の周囲の者たちが、平安に、落ちつくようになるのではあるまいか...
太宰治 「父」
...禹徳淳 (冷然と読みつづけて)国民たる義務を尽さずして無為平安に坐せんには青年たちは一斉に起ち上って「われらの安重根! 安重根ウラア!」と口ぐちに歓呼している...
林不忘 「安重根」
...(台所のドアに向って大声に繰り返す)国民たる義務を尽さずして無為平安に坐せんには国本確立は自ら成ることなかるべし一同呆然と...
林不忘 「安重根」
...無為平安に坐せんには――...
林不忘 「安重根」
...オリンポスの平安に満ち充(み)ちた静かな大きい眼をしてる彫像...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平安に暮して行きたいと...
久生十蘭 「あなたも私も」
...平安にあらざるはなし...
福沢諭吉 「教育の目的」
...社会の幸福と平安にとり好ましくないとしても...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...根本の平安にみちた表情をたたえている...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...実に平安に、ソッとして保たなければならないでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一年としてドイツの諸都・市を平安にしていなかったのが年表を見て分ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...次に手前壮健平安に候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...山へこもって平安に生活したい...
山本周五郎 「菊千代抄」
...平安にねいっている子の寝顔を見ると...
山本周五郎 「菊屋敷」
...それで一藩が平安におさまるとは思えない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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