...平坦な円板状の地を覆う固定的の穹窿である...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...やがて平坦な路へ来たので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...撥はその平坦な末端にあっては...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...即ち最も上手な青年達は、シャンツェのある側へ行き、それ程でない人達は向う側の斜面で滑ったり止ったりし、一番下手な我々は、こちら側の斜面をころびながら上下し、より下手な連中はまるで斜面にさしかゝらず、その上の、平坦な場所で、立ったり坐ったりするのであった...
石川欣一 「山を思う」
...けだし山巓(さんてん)平坦なるより名を得たるものならん...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...この小径の尽きたところ一面に平坦な広場となって――そしてここが山の頂上らしく...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...平坦な路のむこうにその背後(うしろ)姿を消しかけた...
田中貢太郎 「赤い花」
...千畳敷の平坦な処へおりたところでふと怪しいものと擦れ違った...
田中貢太郎 「魔王物語」
...あの平坦な芝地、あの石多い小道、あの白堊(はくあ)、あの石灰、あの石膏(せっこう)、あの荒地や休耕地のきびしい単調さ、奥深い所に突然見えてくる農園の早生(わせ)の植物、僻地(へきち)と都市との混合した景色、兵営の太鼓が騒々しく合奏して、遠く戦陣の轟(とどろ)きをもたらす片すみの人なき広い野原、昼間の寂寞(せきばく)、夜間の犯罪、風に回ってる揺らめく風車、石坑の採掘車輪、墓地のすみの居酒屋、太陽の光を浴び蝶(ちょう)の群れ飛んでる広茫(こうぼう)たる地面を四角に切り取っている大きな黒壁の神秘な魅力、それらのものに著者の心はひかれていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これから美濃尾張の方面へ出るのは平坦な道だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その国のもっと平坦な部分には...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...白い平坦な街道だつた...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...それは決してある事が別の状態になるというような平坦な継続ではなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしは平坦な土地だとかえってよくつまずく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...カマボコ兵舎のならぶ平坦なひろい砂地に煌々と数百燭光の照明がかがやき...
山川方夫 「その一年」
...横に平坦な大通りが増して来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...山脈といえども平坦な草原とどこも違わない...
横光利一 「欧洲紀行」
...平凡平坦な土地に...
吉川英治 「新書太閤記」
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