...此人の前に平伏しなければならない事を切に感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その足もとには若い女がまるで叩き潰されたように平伏していた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...もう返事もせずに平伏した若党のほうへ背をむけたまま...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...いたましい悲哀(ひあひ)の感應(かんおう)!氣(き)の毒(どく)な境遇(きゃうぐう)!乳母 こちのも其通(そのとほ)りに平伏(へたば)って...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...あるいは顔を床につけ腕を十字に組んで平伏しなければならなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...名越は、村野、成瀬と共に、声が懸らぬので、平伏していたが、その声に、頭を上げた...
直木三十五 「南国太平記」
...廊下に平伏したまま顔もあげない...
久生十蘭 「湖畔」
...臆病の標識として非難されたでもあろうような行為――平伏とか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...人々は歎賞のこえをあげながらひとしく平伏した...
山本周五郎 「日本婦道記」
...又と再び見出されないであろう絶世の美少女の麻酔姿……地上の何者をも平伏(ひれふ)さしてしまうであろう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...胡坐(あぐら)のままで頂戴するがいい」見ると権太夫と河豚内は次の間に平伏して...
吉川英治 「江戸三国志」
...誰か平伏している者がある...
吉川英治 「三国志」
...執権のまえに平伏すると...
吉川英治 「私本太平記」
...するとそこの人影はみな黒い藻(も)の山みたいに下へ平伏した...
吉川英治 「私本太平記」
...かさねて平伏していた...
吉川英治 「私本太平記」
...なにも申しません」と平伏したまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふと、その笑顔を仰ぐと、成政は顔をどす赤くして、何かいおうとした言葉も出ず、黙って、平伏した...
吉川英治 「新書太閤記」
...なみだを流さぬばかり心から平伏している...
吉川英治 「源頼朝」
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