...彦九郎が三條の橋に平伏して皇居を拜したと聞くと體が顫へて涙が流れた...
石川啄木 「いろ/\の言葉と人」
...若党の佐平治がしきいぎわに平伏してきたのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...何というあさましい屈従!体(からだ)と心との平伏については...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...人の子の前に幾世紀間も平伏した遺伝的な習慣を移しかえて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...両手をついて平伏し...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分たちの前にたって荊棘(いばら)の道を死ぬまで切りひらいた女(ひと)の足許(もと)に平伏(ひれふ)して...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...現在自分の足もとに平伏してゐる様を眺めて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...とり糺(ただ)してまいれ」「恐れながら」丹後守は平伏して云った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「鷺坂、おまえか」と七十郎が云った、「青根の宿で、ぬすみ聞きをしたのだな」「平(ひら)に、平に――」靱負は泣きながら、手を放して、式台へ平伏した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...又と再び見出されないであろう絶世の美少女の麻酔姿……地上の何者をも平伏(ひれふ)さしてしまうであろう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まわりの者が一斉に平伏したので察したらしかった...
吉川英治 「黒田如水」
...正木作左衛門は平伏していた頭を僅かに上げた...
吉川英治 「剣難女難」
...どうか、ご推量くださいまし」と、平伏して云った...
吉川英治 「三国志」
...――さきに義貞を一例にあげましたが、義貞ならずとも、仮に時代の優勝者となって、諸国の武士からかつがれる武門最上の位置に坐せば、必然武府の権(けん)を持ち、すなわち、幕府ができてまいりましょう」「じゃによって、おのれ尊氏に、幕府をみとめよと申すのか」「御意(ぎょい)です」と、尊氏は平伏した...
吉川英治 「私本太平記」
...玄関の式台に平伏した...
吉川英治 「新書太閤記」
...橋のそばに平伏し...
吉川英治 「新書太閤記」
...みなぞろぞろ来て壇下(だんか)の床に首を揃えて平伏した...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その前に平伏して...
吉川英治 「旗岡巡査」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??