...この平々凡々たる家庭生活の単調を一撃のもとにうち砕(くだ)いた...
芥川龍之介 「馬の脚」
...凡(およ)そ泥棒と名のつく人間の誰でもやるであろうところの平々凡々の手だ...
海野十三 「柿色の紙風船」
...実のところは頗る平々凡々たる事柄にすぎんのだ』とリャボーヴィチは...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...又假りに剽竊でなく創意であつても猶平々凡々であり...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...そしてその平々凡々極まる無味単調なる生活のちょっとした処に...
永井荷風 「妾宅」
...彼女の一生は実に平々凡々なものであつた...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...あるいは平々淡々のうちに人を引き着ける垢抜(あかぬ)けのした著述を推(お)すもいい...
夏目漱石 「作物の批評」
...至って平々凡々(へいへいぼんぼん)たるものであったからだ...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...平々凡々の生活だつたのだ...
林芙美子 「多摩川」
...平々凡々な生活であつた...
林芙美子 「濡れた葦」
...案外これで平々凡々な一生を送るんでしょ...
三好十郎 「冒した者」
...外部から見れば平々凡々たる単純なことだ...
三好十郎 「好日」
...僕は實は甚だ平々凡々の人間なのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...平々凡々たる境遇に置かれているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...其熊本を発する時の詩に大道平々砥不レ如...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...その一見、平々凡々な、何んでもない出来事の連続のように見える彼女の虚構の裡面(りめん)に脈動している摩訶(まか)不思議な少女の心理作用の恐しさ...
夢野久作 「少女地獄」
...極めて平々凡々の問題ではないか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...平々凡々の喜多実となって...
夢野久作 「実さんの精神分析」
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