...チョコレェトの色に干からびた...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...干からびた唇を大事そうに結びながら...
有島武郎 「星座」
...干からびた鹽鱒(しほびき)の頭を引擦つて行く地種の痩犬...
石川啄木 「赤痢」
...干からびた腕を出したんですがね...
泉鏡花 「悪獣篇」
......
今村恒夫 「手」
...干からびた木の葉を一とくるめに巻きこんだ小包を受けとりました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...四つばかり干からびた死骸のあるのを見つけた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...干からびたいわゆるプロフェッサーとはだいぶ種類がちがっている...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...それまでは藤棚から干からびた何かの小動物の尻尾のように垂れていた花房が急に伸び開き簇生(そうせい)した莟(つぼみ)が破れてあでやかな紫の雲を棚引かせる...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...眼のしょぼしょぼした干からびた婆さんと...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...鈎(かぎ)につるした薩摩揚(さつまあ)げは干からびたせんべいのようにそりかえっていた...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...卓へ向いて五粒の干からびた橙の種をふるい落とした...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...それらがすべて彼の干からびた血管に爛(ただ)れこむと同時に...
徳田秋声 「仮装人物」
...古い時期おくれの干からびた事実ではありません...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...干からびた犯罪どこから犯人は逃走した?ああ...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...干からびた髪の毛のやうなものをつかんだ...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...その蓄音機の干からびたやうな音は「ひイるもよウるもだいてねて――」とイヤに気味悪くも鋭く家中に鳴り響いた...
牧野信一 「熱海へ」
...梅八が妙に干からびたような声で云った...
山本周五郎 「新潮記」
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