...小さな幣束(へいそく)が三四本...
芥川龍之介 「妖婆」
...あとはポケットをふくらませている紙幣束(さつたば)をいかにして今夜のうちに費(つか)い果(は)たすかについて頭をひねることとなった...
海野十三 「宇宙尖兵」
...その作りやうは白紙と色かみとを数百枚つきあはせたるを細き幣束(へいそく)のやうにきりさげ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...幣束(しで)も要る...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...熊送りに用うるアイヌの幣束イナホなどが十数本...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...紙幣束のはいってる鞄を抱えながら...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...そして嵩張った紙幣束を金庫にしまってから...
豊島与志雄 「未亡人」
...そのお印(しるし)に幣束を持ち帰って来るのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...燈籠や幣束を苛(いじ)めたところで仕方がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...女ノ中座(なかざ)ニ幣束ヲ持タセテ神イサメヲシテ...
中里介山 「大菩薩峠」
...幣束(へいそく)の紙(かみ)ゆらぐも淋(さび)し...
樋口一葉 「われから」
...その船室の卓子(テエブル)の上には四万六千磅(ポンド)の紙幣束が積み上げられ...
牧逸馬 「運命のSOS」
...紙幣束でも叩きつけてやつたらどんな顔しやがるだらう...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...テープをかけた紙幣束が...
三好十郎 「冒した者」
...ふすまを開ける)どうしたんです?若宮 あ!(と紙幣束を身体でかくして)困りますよ...
三好十郎 「冒した者」
...これ――(と帯の間から紙幣束を出して...
三好十郎 「地熱」
...是も九月秋収後の幣束祭(へいそくさい)に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...弓や幣束(へいそく)の代りに木に刻んだ二つの人形を手に持つことで...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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