...思うに道阿弥は多少とも幇間的(ほうかんてき)性質の男であって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...幇間的の気質は既に其の頃備わって居たものと見え...
谷崎潤一郎 「幇間」
...何しろ幇間にならぬ前から頓狂者の噂の高い男の事故...
谷崎潤一郎 「幇間」
...又一方幇間(はうかん)らしい軽佻な気分の中にはしやぎ切つた人だとも思はれる...
田山録弥 「西鶴小論」
...その男は芸者は幇間(ほうかん)を大勢集めて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...もう一度やり直して貰はうか」幇間(ほうかん)の左孝は大むくれです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのかすりを取ることばかり考へて居るんだ」「清五郎と七平の暮し向はどうだ」「野幇間(のだいこ)を家業のやうにして居るくせに近頃は大變な景氣だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女房のお小夜とそれに番頭の理三郎と野幇間の与作を引付け...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幇間(たいこ)の豊年を殺した曲者は誰? となると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...跛(びっこ)の幇間(たいこもち)が一人...
火野葦平 「花と龍」
...この人の「鰻の幇間(たいこ)」に大正初年の旧東京のあぶら照りする街々の姿をば呼吸できる人...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...すべき「礼儀」をも「野幇間(のだいこ)」と間違えてせず...
正岡容 「寄席」
...かつ武芸を好める本性なれば恁(かか)る幇助(たすけ)になるべくもあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...法官と幇間の誤などは非常の大滑稽であつた...
正岡子規 「墨汁一滴」
...彼の仕事を幇助(ほうじょ)した仲間に就いては...
松本泰 「秘められたる挿話」
...和市(わいち)の幇間は目障りなりき...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...仲間がその脱獄を幇助せずにゐるわけには行かない...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...しょうばいにはならないだろう」「芸妓だの幇間だのってとんでもない...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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