...常々うちの手伝ひでもしてゐれば家の為めにもどの位なるかしれない...
伊藤野枝 「嘘言と云ふことに就いての追想」
...僕自身では常々人一倍...
辰野九紫 「青バスの女」
...最も興味ある生活が営まれているのだと常々考えていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...仙台の石巻へ行こうかと駒井氏は常々言われていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...常々云つてる言葉が飜然浮ぶと...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...――というのは、彼は他人の指を決して清潔なものと思うことが出来ず、常々、『あんた方はどんなものでも指でいじくりなさるけれど、煙草というやつは不浄を嫌いますからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...或ひは凧の争ひがもとになつて選挙の方も分れてゐたのか? 大凧の持主程の者は常々から幾派にも分裂してゐた...
牧野信一 「鱗雲」
...――常々、八郎の画や七郎の詩よりも、九郎の小説を未だしも認めてゐたのであるが、こんな動機で彼の仕事までが汚れて見えて来るのに、私は驚いた...
牧野信一 「ゾイラス」
...常々憧れてゐる妻を伴つての長い旅路にたゝなかつたのか...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...心ともなる天狗の趣きを発揮することが出来るのであらう――と常々私は感心してゐるのであつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...常々彼女と往来などで出遇ひ...
牧野信一 「晩春の健康」
...凡そその採点標準が凜烈である――とは先生自らも常々申されてゐたことであつた...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...まづその友愛――おれは常々それをさびしく眺めてゐた...
水野仙子 「道」
...あのような悲壮な光景を常々目の前に見ること...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...常々ひそかに、将軍の風姿を見ておるに、古(いにしえ)の韓信(かんしん)などより百倍も勝(すぐ)れた人物だと失礼ながら慕っていました...
吉川英治 「三国志」
...わたしだッて――と常々...
吉川英治 「私本太平記」
...そう思われぬか」「常々...
吉川英治 「新書太閤記」
...常々、女の愚痴ばなしやら境遇などを語りあっていたものだろう...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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