...常々の棟梁の言葉からして...
豊島与志雄 「少年の死」
...」さう彼は常々、エルズワースやその他の友人たちに言つてゐました...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...「常々お知り合いになりたいと思っていましたが……」「ええ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...常々彼はFの趣味におもねつて...
牧野信一 「或る五月の朝の話」
...常々私が唱歌に関しては彼等のリーダーであつて彼等の歌ふ限りの大凡の種目は新旧の差別なく私の伝授に依るものばかりであつた...
牧野信一 「心象風景」
...常々往来を通る姿を眺めてゐた私は可成り思ひを寄せて居りました...
牧野信一 「砂浜」
...常々強酒をもつて自認する私が...
牧野信一 「痴酔記」
...常々妹に言ってきかせた通り...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...常々の自分の勤勉に味噌をつけるものだと彼は固く信じてゐた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...私が常々心配していた事が夢となって現われたものに過ぎないので...
夢野久作 「冥土行進曲」
...常々心をひかれていました...
吉川英治 「黒田如水」
...物事にちと無神経でおられたら――と申しあげたい」「それは常々おうらやましく存じておる」「では」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...「その醜土から抜け出してみると、よくもまあ、あんな中で、たとえ半生でも送っていたと、俺も時々、過去をふり向いて慄然(りつぜん)とすることがある」「して、太夫房」と、蓮生は、覚明の顔をまじまじと見て、「貴公は、常々、法筵(ほうえん)でも見かけたことはないが、どうして、今日はここへきて手伝っているのか」「いや、飛入りだ」覚明は、磊落(らいらく)に、頭へ手をやった...
吉川英治 「親鸞」
...(日ごろ、わしらを、牛か馬のように思うて、苛税(かぜい)を取り立てた酬(むく)いじゃ、あの赤い火は、代官所を呪(のろ)うている貧しい百姓たちの思いが燃えるのじゃ、常々、威張りくさってばかりいる代官の顔を笑うて見てやれ)そういう感情が、領民の誰にもあった、口にいう者はなかったが、他国の火事でも見るように、この人々も、そこへ走(は)せつけて行こうとはしない...
吉川英治 「親鸞」
...常々彼が思い憎んでいた親鸞ではなかったのである...
吉川英治 「親鸞」
...常々も、忘れてはいない可憐(いと)しい妹! 可愛い弟! それを、今は、なんという魔がさしたのか、弦之丞の姿を見た刹那(せつな)にフイと忘れて、あそこへ置き去りにしてきてしまった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お噂を耳にするは常々ながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...さむらいの子は嘘をいうものじゃないと常々云ってある...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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