...そしてそれを亭主に頬張らせる事によつて不在中(るすちゆう)の色々(いろん)な事は帳消しになると思つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...それで帳消しになったつもりでいた――負債をでなくとも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それでほかの怨みは帳消しにして下さい」「そうはいきませんよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっかり帳消しにしようと捌(さば)けて来たのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...帳消しにならないということはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度のはただ眼をつむったということだけで帳消しになるには...
中里介山 「大菩薩峠」
...一杯の冷酒で帳消しにし兼ねない人間ですよ」「でも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...帳消しになるわけぢやございません」番頭はまた番頭らしいことを言ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...せいぜい初午詣をして日頃の不信心の帳消しをするこってすな...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...罪を帳消しにしてもらうのがいや? もう...
火野葦平 「花と龍」
...罪を帳消しにしてやるからといって...
火野葦平 「花と龍」
...すべて帳消しにして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...借金を帳消しにすると提案しました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...その名前は既に明治三十年の五月に帳消しになつて居るといふ事が分つた...
正岡子規 「墨汁一滴」
...たとへば一日づつ帳消しにどういふ無意味につひやされても...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...それで何もかも帳消しになると思っておいでになるのですか……良心に責められているだけで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それで帳消しなどとは虫がよすぎる」もとよりこれは彼の胸だけのものである...
吉川英治 「私本太平記」
...祝彪(しゅくひょう)を討ったきさまの手柄はそれで帳消しだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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