...それで煩悶(はんもん)も疑惑もきれいさっぱり帳消しになるのだ...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...これは親分の大野老が元気のいいケシカケをやってしまった後なので綺麗に帳消しになってしまいましたな...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...そしてそれを亭主に頬張らせる事によつて不在中(るすちゆう)の色々(いろん)な事は帳消しになると思つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...お辞儀をしないことの帳消しにならんかね...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...凡てを帳消しにする...
豊島与志雄 「絶縁体」
...後の分ですっかり帳消しです...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...官吏で惡いことをしたのも帳消しになると言つた...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...あれもこれも帳消し……罪ほろぼしとやらになりましょうから...
中里介山 「大菩薩峠」
...すべての性格的の欠陥を帳消しするのと同じ理由で...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度のはただ眼をつむったということだけで帳消しになるには...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸中の人間の借金を帳消しにする御布令でも出たといふのか」「そんな事なら驚きやしません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼はその事柄が帳消しになるためなら...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...罪を帳消しにしてやるからといって...
火野葦平 「花と龍」
...その借りは帳消しになりませう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...借金を帳消しにすると提案するだけで決着する...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...たとへば一日づつ帳消しにどういふ無意味につひやされても...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...告白はただそれだけでしばしば帳消しとなる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...閻魔(えんま)の庁の悪業帳(あくぎょうちょう)が帳消しにもなるまいて」「それでだんだん悪事に深入りするのだ」「まあ...
吉川英治 「江戸三国志」
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