...広くはあっても限りある蚊帳の中...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...「おつりを」帳場から勘定の盆を持って来た婢が云った...
田中貢太郎 「文妖伝」
...彼の坐つてゐる場所は大きな欅(けやき)の塗り柱の前で、そこには以前古風な帳場格子がどつしりと据ゑられ、当主の文太郎に家督を譲るまでの何十年間をこゝに坐り通し、帳つけをし、入つて来る人達の挨拶を受けたものだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...自分の手帳のあいだに挟んだ...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...もう蚊帳を吊っているのが見えて...
永井隆 「長崎の鐘」
...帳面の間へ筆を置いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...三岡本綺堂先生が「半七捕物帳」というものを書いたのは...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...宵から留守だったそうですよ」「そいつは何だ」「伏見屋の帳面をつけていた男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...裏に一軒借りて井筒屋の帳場に通つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蚊帳の織目の跡がついてゐるぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女団洲(だんしゅう)で通る素帳面(きちょうめん)な...
長谷川時雨 「市川九女八」
...四隅から網のやうにたれさがつてゐた蚊帳の天井は團扇の風であふられるたび...
林芙美子 「濡れた葦」
...一寸位の辺の三角形に燃えのこった帳面の切れっぱしが出てきました...
平林初之輔 「祭の夜」
...酒びたしになつた一帳羅の御召縮が...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...猿之助は「勧進帳」の度胸もあるだけ...
山本笑月 「明治世相百話」
...苦もなく蚊帳の裾から忍びこんで...
吉川英治 「剣難女難」
...ふたたび帳外から...
吉川英治 「三国志」
...青い蚊帳が見えた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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