...いきなり蚊帳をまくって...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...バタンバタン音をさせて帳簿などを取出すのでした...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...ふと看(み)ると帳場つづきの薄暗いお神の居間に...
徳田秋声 「縮図」
...台帳から書きぬかれたその勘定書に...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...蚊帳をつってねてしまうという話は...
中谷宇吉郎 「吉右衛門と神鳴」
...その最初の歌が「二人して緋(ひ)の帳(とばり)深くたれこめて十六億の人に背(そむ)かむ」というのであるから...
中谷宇吉郎 「一人の無名作家」
...四角几帳面(きちょうめん)な文句の様子では...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――一生を帳場格子の中で暮して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日記帳を取上げた...
原民喜 「焚いてしまふ」
...彼は何時も舅の警官のやうな口調の音声そのものに悸されるのだが、今は、おお、俺はそんな多額の株などを持つてゐたのか! と思ふと胸の中に時ならぬ華やかな渦が巻き起り、怕い声も反つて頼もしく、感謝の念に満ち溢れて、今度若し銅像の話が出たら亡父の遺志に基いて極力舅を推挙しよう、監査役の名をもつて! と決心しながら、帳場に現れると、「お父さんが怒つてゐるんだよ、失礼しちや困るぢやないか、いくら身装が悪いといつたつて此処とだつてもう永いなぢみの人ぢやないかね、もう少し気をつけて呉れ拾へよ...
牧野信一 「円卓子での話」
...本筋の芸はただ几帳面な味も素(そ)ッ気(け)もないパサパサのものでいいのだと思い込んでしまっていた...
正岡容 「初看板」
...はるか後にかの酒屋類焼して懸け帳を亡失し...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...源氏は導かれるままに中央の母屋(もや)の几帳の垂絹(たれ)をはねて中へはいろうとした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夜は帳台の中へ一人で寝た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...奥のほうの几帳(きちょう)の蔭に来ている気配(けはい)を薫は知り...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...即ち過去帳別本に讀むべからざる記註を見る戒名である...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...憲作は帳場の方へ行った...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...背を見せた真紀子はベンチにかけて手帳に何かを書きつけていた...
横光利一 「旅愁」
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