...弁天の開帳の時などは...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...蚊帳(かや)のなかに入らうとしてゐると...
犬養健 「愚かな父」
...帳簿を見れば、債務者がわかる...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...帳面を持主に返した...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...また、晩ごはんのときには、ひとり、ひとりお膳に向って坐り、祖母、母、長兄、次兄、三兄、私という順序に並び、向う側は、帳場さん、嫂(あによめ)、姉たちが並んで、長兄と次兄は、夏、どんなに暑いときでも日本酒を固執し、二人とも、その傍に大型のタオルを用意させて置いて、だらだら流れる汗を、それでもって拭い拭い熱燗(あつかん)のお酒を呑みつづけるのでした...
太宰治 「兄たち」
...三百遍と際限もなく繰り返しているうちに早や夏の夜の明け易(やす)くあたりが白み初めて来て師匠もいつかくたびれたのであろう寝入(ねい)ってしまったようであるそれでも「よし」と云ってくれないうちはと「のろま」の特色を発揮(はっき)してどこまでも一生懸命(けんめい)根気よく遣り直し遣り直して語っているとやがて「出来た」と蚊帳の中から団平の声...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...几帳を押し除(の)けて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...六畳へ蚊帳を吊(つ)っていながら真面目にそう言った...
徳田秋声 「黴」
...帳場へ坐り込んだと言ったところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...まあ床を延べて蚊帳(かや)を釣るくらいなものです...
夏目漱石 「行人」
...仙波阿古十郎が北番所で帳面繰りをしているとき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...これは前の段にしばしば見てなじみになつて居る菊五郎の紙帳売である...
正岡子規 「病牀六尺」
...何卒(なにとぞ)朝日初めて出る時好(よ)き幃帳(いちょう)内に妾を臥せしめ...
南方熊楠 「十二支考」
...私たちは手帳に梁海珠...
柳宗悦 「全羅紀行」
...おみのは帳場へゆき...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...暫くお待ちなされませ」「寄れ」彼女は緞帳の襞(ひだ)に顔を突き当て...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...そうですか!』ルパンが眼前に閉された垂帳(カアテン)は豁然(かつぜん)として開かれた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...手帳には書きとめているが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??