...少年の差出した帳面に...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...番頭の持って来た宿帳に...
太宰治 「断崖の錯覚」
...其のまま泊ることになって二人で一つ蚊帳の中に寝ていろいろな話をしていた...
田中貢太郎 「魔王物語」
...物の気配がして寝室の帳(とばり)を開けて入って来た者があった...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...先月亡くなった父将軍の預金通帳によってこうしているのですからね...
谷譲次 「踊る地平線」
...いくら頑丈でもたまらねえや」「うふふふふ」私は蚊帳の天井を見ているのでハッキリ分りませんでしたが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...蚊帳の中でゆつくり食事する...
種田山頭火 「一草庵日記」
...薄暗く青い蚊帳(かや)を照して居た...
田山花袋 「朝」
...それでこの帳面は終わっているのである...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...南京玉のぬきつこなぞやつてやつとすこしはしやいできたところをそのころ姉から譲りうけた成田屋の勧進帳と音羽屋の助六の羽子板をもつてやうやく裏へ誘ひだした...
中勘助 「銀の匙」
...その蚊帳の緑色(りょくしょく)と女帯(おんなおび)の黒色(こくしょく)との用法の如き全く板画に則(のっと)りしものとなせり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...私の眼は几帳面(きちょうめん)に枠(わく)の中に篏(は)められた字画(じかく)を見た...
夏目漱石 「こころ」
...それから帳場格子(ちょうばごうし)が斜(はす)に見えた...
夏目漱石 「夢十夜」
...帳場の平次少しも驚きません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蚊帳(かや)釣りて翠微つくらん家の内特に翠微(すいび)というは翠の字を蚊帳の色にかけたるしゃれなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...夜になると泊り客を届け帳に記入して派出所へ持つて行つたり...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...僕は三つくらゐ見て歩いたが手帳にでも書いておかないと...
室生犀星 「京洛日記」
...寝所の帳(とばり)のすそに...
吉川英治 「三国志」
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