...徳利を持って出た帰りしなに...
伊藤左千夫 「春の潮」
...吉兵エさんも帰りしなには...
伊藤左千夫 「姪子」
...帰りしなに電話をかけてビイルとそれから何か料理を此所へすぐに届けさせてくれよ...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...帰りしなに、丸顔の看護婦さんが、にこにこ笑って、こっそり、もう一回分だけ、薬を手渡してくれた...
太宰治 「俗天使」
...帰りしなにふいと...
太宰治 「花吹雪」
...どうせおれは異様なんだ、とひとりでひがんで、帰りしなに、またちらと少女を見た...
太宰治 「美少女」
...ただ妙子の帰りしなに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...帰りしなに雪子が病室の外へ送って来た隙(すき)を捉(とら)えて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――帰りしなに光子さんは私の足袋穿(は)いて行きなさったのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...それが事務所の帰りしな...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...フェルフィーチキンは帰りしなに...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ベッキイは帰りしなに振り返って...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...あとで八百屋に聞くと、十二文という大根を姫言葉でまくしたてて二文負けさせ、帰りしなに、棚にあるオロヌキを、ひょいと一とつまみ取って帰ったということである...
久生十蘭 「奥の海」
...そうして帰りしなに皆さんで私どもへお立寄りになって行きましたが...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...彼は帰りしなに斯う云ったからである...
松永延造 「職工と微笑」
...帰りしなに、お世辞のように黒瀬はそういったが、ぼくはうれしがる気にもなれなかった...
山川方夫 「お守り」
...舞台の宴会場から帰りしなに...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...それからその翌(あく)る日、帰りしなに、コッソリ公会堂に立寄って、内部の様子を一眼見ると、その朝の連絡船で東京に引返して、釜山署の報告はインチキに相違なしという復命をした……ヘエッ……こいつは驚いた...
夢野久作 「爆弾太平記」
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