...その思想の帰するところ一轍なり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...それはみな帰するところは同じだ...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...むしろ批評家無用論に帰するところのナチの創造芸術崇拝論の皮肉な宿命である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...やっぱり帰するところは我が夫の意気地のないということに帰着して...
中里介山 「大菩薩峠」
...優を優とする公論の帰するところも現われようというものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...大局の帰するところは同じようなもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...帰するところは唯(ただ)一の軽蔑(けいべつ)からだ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...今朝(けさ)から吾輩と若林が、君をこの部屋に引張り込んで、色々と試みた実験も、帰するところ、同じ目的一つのために外(ほか)ならなかったんだが……しかし吾輩は最早(もう)、これ以上にこの事件の真相を突込んで行きたくないのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...帰するところそれがしらの罪も軽くありません...
吉川英治 「三国志」
...帰するところまったく自己の不明にあることを深く詫び...
吉川英治 「三国志」
...ために、玄徳があれほどな人望家でありながら、容易にその大を成さず、悪戦苦闘のみつづけていたのも、帰するところ、部分的な民心はつなぎ得ても、天下は依然、漢朝の復興を心から歓迎していなかったに依るものであろう...
吉川英治 「三国志」
...大勢の帰するところを諭(さと)したなら...
吉川英治 「新書太閤記」
...みな帰するところへ帰してゆくのは」信玄に聘(へい)されて...
吉川英治 「新書太閤記」
...で、事変後の数日、その余波のもっとも高そうな人と地理と情勢とを、いまその禍乱(からん)を離れて、天下の全面を高所から大観してみると、帰するところ、どこもかしこも、愕(おどろ)きの余りに、――如何にこの大変動に処すべきか...
吉川英治 「新書太閤記」
...――勝家が、その上の宿老たり総司令であったという重さも、帰するところ、信長という主体あってのことで、それなくして、単に、武門の一将と一将、人間と人間という対比に返って接してみると、これは以前とだいぶ感じがちがって来ないわけにはゆかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...とはいえ、帰するところ、かれらの拠(よ)り場は、西につくか東かの、二つ以上にはなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...帰するところは、宋江の罪業になるばかりです...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また人間それぞれの生涯にも帰するところの“答え”を出しておいてくれたことにある...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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