...固まってしまえば鋼(はがね)のような強い弾力を帯びること...
海野十三 「東京要塞」
...しかしこれが往々にして骨董的傾向を帯びる事がある...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...文学は作者の生活意欲を盛られるほど益々生命を帯びる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...音楽は教理的性質を帯びるのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...僕が一切の責任を帯びるよ...
豊島与志雄 「電車停留場」
...ある所ではとっさに起こった性質を帯びる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今まで私の予期していなかった変な特色を帯びるようになった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...私の方で帯びるのが至当(しとう)になるくらいな語気で私は賛成したのです...
夏目漱石 「こころ」
...稍(やゝ)特殊的傾向を帯びる丈に複雑であつた...
夏目漱石 「それから」
...事件はますます重大性を帯びるばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日本の封建領主は幕府も藩主も関税の利益を壟断(ろうだん)するかあるいは自ら貿易企業者の資格を帯びることによって利益した...
服部之総 「尊攘戦略史」
...経済に関するかぎりいよいよ反動的な性格を帯びるものとなるからだ...
服部之総 「尊攘戦略史」
...子供などのいう方言にはその意味に頗る興味を帯びるものがあり...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...ときには狡猾な光を帯びるのがよく分って行った...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...(b)屈伸自在の金属の鎧はその包む四肢の生命を帯びるにや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...恋愛を伴い・その諸性質を帯びる・ことを拒み...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひとつの思想的傾向を帯びるや否やあの莫大な財産を清算したかつての有島武郎氏を思い出した...
山之口貘 「つまり詩は亡びる」
...身に寸鉄を帯びるでもなく...
吉川英治 「新・水滸伝」
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