...鉄環は磁気を帯びる...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...頭椎(かぶつち)の太刀を腰に帯びると...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...そしてその全責任を自分で帯びることが出来る...
田山録弥 「スケツチ」
...併しそれにも拘らず存在は還元に依ってその性格を失って意識としての――現象としての――性格を帯びる...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...生活意欲を帯びることが甚だ稀薄になってきた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...女は非常に多くの務めを帯びるようにできてるもので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...稍(やや)特殊的傾向を帯びるだけに複雑であった...
夏目漱石 「それから」
...身に寸鉄も帯びることを許されなかったのです...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...日本の封建領主は幕府も藩主も関税の利益を壟断(ろうだん)するかあるいは自ら貿易企業者の資格を帯びることによって利益した...
服部之総 「尊攘戦略史」
...これが外国の大学に学んで、法政経済、工科学百般、各自専門を修めて帰国すると、トルコ革新の第一線に立って大臣参議、国政を調理してトルコを運転しようというのだから、いまその書生連がどこへ留学するかは、十年二十年後のトルコが、英色に塗(ぬ)られるか、仏色を帯びるか、独色を呈(てい)するか、つまり将来の対トルコ関係がいま決定されるといっていい...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...それはいよいよ重大性を帯びるように見えた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...問題全体は異った色を帯びるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これを帯びると弱った人も強く心確かになる...
南方熊楠 「十二支考」
...今の占いが真実性を帯びるまではだれにも秘密にしておけ」とその男に言ったのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かすかな震えを帯びるほど或る恐怖に似た不安と憂慮を交えていた...
室生犀星 「みずうみ」
...企てはそれが目指す物事の性質を帯びる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...子供たちはいよいよ武器を帯びる年頃にならなければ父の前に出なかったし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この身が帯びる破邪(はじゃ)の戒刀をもって...
吉川英治 「親鸞」
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