...また幾らかずつ各の部屋の陰翳が異なった色調を帯びるのである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...自分の遣ったことには自分が全責任を帯びる覚悟がなくては」芳子にはこの時雄の教訓が何より意味があるように聞えて...
田山花袋 「蒲団」
...しかしこれが往々にして骨董的傾向を帯びる事がある...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...凡そ価値を有ち意味を帯びるなどということは...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...心平さんと同じくヴァガボンドの風貌を帯びるし...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...すべてが温和になり聖なる栄光を帯びる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...星の光がぎらぎらとした凄みを帯びる...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...ちょうど為替機構が世界性を帯びるように...
中井正一 「図書館の未来像」
...冷やかに澄んだ藍色を帯びる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...時に幻怪味さえ帯びる風姿...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...私の方で帯びるのが至当(しとう)になるくらいな語気で私は賛成したのです...
夏目漱石 「こころ」
...稍(やゝ)特殊的傾向を帯びる丈に複雑であつた...
夏目漱石 「それから」
...こんな生彩を帯びることもあるのかと思われるほど...
久生十蘭 「ノア」
...* 一四六九年ルイ十一世が制定した騎士団員の帯びる首飾勲章...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...子供たちはいよいよ武器を帯びる年頃にならなければ父の前に出なかったし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何であったか我々の掟では未亡人が帯びることを許されていない首飾りをおつけになった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひときわ強い光を帯びるようにみえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...太刀の一つも帯びる身になった事などは...
吉川英治 「源頼朝」
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