...「愛さんちょっとお待ち」といった葉子の声は低いながら帛(きぬ)を裂くように疳癖(かんぺき)らしい調子になっていた...
有島武郎 「或る女」
...帛(きぬ)裂く如く異樣な泣聲...
石川啄木 「散文詩」
...帛紗(ふくさ)の持合せが無いので思案に余つて浜勇に相談した事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...布帛(おりもの)十匹を贈り...
田中貢太郎 「水莽草」
...賜金帛・錦・刀・鏡・采物...
陳壽 「魏志倭人傳」
...脊広の胸から皺だらけの手帛(ハンケチ)を出して...
夏目漱石 「それから」
...手帛(ハンケチ)は膝の上(うへ)に落ちた...
夏目漱石 「それから」
...又手帛(ハンケチ)を顔に当てて又泣いた...
夏目漱石 「それから」
...手帛を顔から離そうとした...
夏目漱石 「それから」
...手帛(ハンケチ)に振りかけた香水の香(か)のように自然と抜けてしまったのではなかろうかと疑ぐった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...帛紗(ふくさ)を解いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あきらめてもらうほかはない」「わかっています」「怖くないように帛(きぬ)で眼隠しをしてやる...
久生十蘭 「無月物語」
...竹帛名可垂...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...『日本書紀』の傍訓(ぼうくん)が幣帛をミテグラと読ましめたのを始めに...
柳田国男 「海上の道」
...次には幣帛を国内の諸社に送ることまでを...
柳田国男 「海上の道」
...あなたが幣帛の切り方に注意されたのがよく分りましたね...
横光利一 「旅愁」
...「幣帛が集合論に似ているということは...
横光利一 「旅愁」
...帛紗(ふくさ)を敷いてその上へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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