...好んでこれを記するのでないことを御了解あらんことを希う...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...眼は鋭く 話ははつきりして 講釋は音吐晴朗 語調明確 別に氣取つた風采なく 抑揚頓挫なども稀で 偏に學生の理解を希うていた...
長岡半太郎 「プランク先生の憶い出」
...贅沢なる居室に居らんことを希う者に非ず...
西村陽吉 「遥かなる憧憬」
...衆生のために栴檀功徳仏を希うて苦しみ給うた大釈尊も...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...そればかりを希うてをります...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...篝火に赫々と照らし出された楼上の太鼓打ちの誇らかな貌を私たちも心から祝福出来るやうに勉めて措きたいと希うてをります...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...先ず人を立ててその中に自分自らも生きようと希う気持だけである...
宮城道雄 「音の世界に生きる」
...平和を希う世界の良心に加えられた侮蔑と感じずにいられないのである...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...出来るだけ早くこの辛い世間から抜し((ママ))たいと希う心...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...――文字に現わされたものが無くても自分の生のある限りはその時の心を失い度ないと希う...
宮本百合子 「悲しめる心」
...すべての卓抜な女性が希うとおりそれらの生活の全面を愛して生きようとしました...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...凡人たらんよりは狂者になりたいと希う心...
柳宗悦 「二笑亭綺譚」
...私はこれが貴方がたへの情愛と敬念とのしるしである事を希う...
柳宗悦 「民藝四十年」
...この一篇を読まれる事を希うのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...良人の出世を希う一心で男のするままに応じているのか...
横光利一 「旅愁」
...心に暗示を与えてから徐徐に今日一日の青芝を踏みたいと希う真紀子の努力もよく分るのだった...
横光利一 「旅愁」
...御宿りのいかばかり美しきかを人に教えまつらんことを希う...
横光利一 「旅愁」
...異端者の悪しき思いをそそぎまつらんことを希うというところまで来ると...
横光利一 「旅愁」
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