...最初は殆んど市価のないものであつた...
會津八一 「支那の明器」
...彼のジヤアナリズムは十字架にかかる前に正に最高の市価を占めてゐた...
芥川龍之介 「続西方の人」
...鉅万(きよまん)の市価を得た足利時代の能衣裳の前よりも...
芥川龍之介 「龍村平蔵氏の芸術」
...一本の仮辮子(つけまげ)を買取り――その時二円の市価であった――家(うち)へ帰るまで付けて歩いた...
魯迅 井上紅梅訳 「頭髪の故事」
...その通りに椿岳の画も外国人が買出してから俄に市価を生じ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...椿岳の市価は西洋人が買出してから俄に高くなったのだが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...それは市価の三倍ぐらいの法外な値段でした...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...とりわけそれに幾らかの市価があるといふ事になると...
薄田泣菫 「茶話」
...私はこの七十銭の市価に対して...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...市価数倍せむことを胸算して...
太宰治 「創生記」
...税金がかからないので市価より二三割安くできる...
谷崎潤一郎 「鍵」
...その引換えの率は藩々の市価に依るものとせられたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...たとえ市価がどうあろうとも一たん持参した物であるから...
室生犀星 「陶古の女人」
...市価がてんでない品の中に...
柳宗悦 「京都の朝市」
...その美しさはいつか驚くべき市価を産むにちがいない...
柳宗悦 「工藝の道」
...これはその市価が極めて高いのによっても知ることができます...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...それが今日のような異常な市価を呼ぶとは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...貞操の市価を墨江は知った...
吉川英治 「死んだ千鳥」
便利!手書き漢字入力検索