...地平線に近く夕立雲が渦を巻き返して...
有島武郎 「かんかん虫」
...腕の上に巻き返した格好...
上村松園 「謡曲仕舞など」
...こういうことは繰り返し巻き返し陳(の)べ来(きた)ったことである...
高浜虚子 「俳句への道」
...井泉村の助役の手紙を読んで、巻き返して、「私は視学からも助役からもそういう話は聞かなかったが……」と頭を傾(かたむ)けた時は、清三は不思議な思いにうたれた...
田山花袋 「田舎教師」
...二十五父は長い手紙を裾(すそ)の方から巻き返しながら...
夏目漱石 「行人」
...三四郎は手紙を巻き返して...
夏目漱石 「三四郎」
...また封筒へ収めるために巻き返した時には...
夏目漱石 「明暗」
...くり返し巻き返し同じような唄を歌い...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...咳は猛烈に巻き返してはこなかった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...巻き返して宙へあがり...
山本周五郎 「日本婦道記」
...もとの通りに巻き返して箱の横に置いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...地平より高く巻き返して来ている災厄の津浪を望んで...
横光利一 「夜の靴」
...「それッあの隙に撃ち込め」と浪頭(なみがしら)のように巻き返した大勢は...
吉川英治 「剣難女難」
...いま三人の目の前でつつみ隠す風もなく繰りひろげて読んでいた手紙を巻き返しながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...……お考えは?」「さあて」書面を巻き返し...
吉川英治 「新書太閤記」
...戦法の巻き返しとして...
吉川英治 「新・水滸伝」
...巻き返しながらジイッと天井を見上げて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...岸との間には大きい白い磯波が巻き返している...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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