...これをわれから好んで戦禍に巻きこんでいった為政者の罪は一目でわかることである...
上村松園 「中支遊記」
...脚だの腕だのにきりきり巻きついて歩くのに邪魔をしますので...
海野十三 「大使館の始末機関」
...それから何時間かを過した後に頭の上でガラガラ錨(いかり)を巻き上げる音が聞えるまで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...渦巻(うずまき)のなかへ巻きこまれてしまったのね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...風を巻き起すような音がしました...
豊島与志雄 「古木」
...クリストフは労働者らに巻き込まれて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...兄は角帯に金鎖を巻き付けて...
夏目漱石 「それから」
...こんな事を云って来て……」「いったいどういう訳なんでしょう」津田はいったん巻き収めた手紙をまた封筒から出して膝(ひざ)の上で繰り拡げた...
夏目漱石 「明暗」
...大の男を二人も殺したのかい」江戸っ子は舌を巻きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伊勢屋の身上をお由良父子(おやこ)に巻き上げられるじゃないか」「ヘエー」「治三郎は怖くなったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三時半に伝馬を巻き上げて...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...秋ざれの陸奥の海が轟くような音をたてて巻きかえしている...
久生十蘭 「奥の海」
...幾重(いくえ)にも梓さんの身体に巻きつけて『着ぶくれ人形』のようにしてしまった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それによってまたどんな波瀾が巻き起されるか知らぬが...
久生十蘭 「魔都」
...早く本当の渦巻の底へ巻き込まれずに...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...こんな気持が渦巻き流れ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それぞれ本国の東洋に渦巻き起す風波の結果を考えると...
横光利一 「旅愁」
...みんな巻き上げられてこの裸さ」「おまえさんは...
吉川英治 「新・水滸伝」
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