...飛語巷説を尋ねしめしが如き...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...巷(ちまた)の百万の屋根屋根をぼんやり見おろしたことがあるにちがいない...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...巷説(こうせつ)の魯迅の転機は...
太宰治 「惜別」
...巷に立ってラッパを吹くほどの意力も持っていない...
種田山頭火 「私を語る」
...この浮間ヶ原も今は工場の多い板橋区内の陋巷(ろうこう)となり...
永井荷風 「葛飾土産」
...群鴉の喧號する巷の中で...
萩原朔太郎 「宿命」
...三大正九年も終る暮の巷(ちまた)を...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...狭斜(きょうしゃ)の巷(ちまた)を放歌してゆく蕩児です...
浜尾四郎 「死者の権利」
...いつも用ありげに巷(ちまた)の雑沓(ざっとう)のなかを歩いていた...
原民喜 「火の唇」
...年末の巷を歩き廻るのだつた...
原民喜 「二つの死」
...殆(ほと)んど真っ暗がりな夜中の巷路(こうじ)に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜更けの巷路(こうじ)まで出ると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その百四十七北条霞亭の竹里(ちくり)の家に宿つた韓凹巷(かんあふこう)等五人の客は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...凹巷並に田伯養(でんはくやう)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...巷説(こうせつ)には水戸侯と血縁があるなどといったそうであるが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...巷(ちまた)に身をひそめ...
吉川英治 「私本太平記」
...巷(ちまた)の人気などに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...巷の説によると、稚子攫いを職業にする悪者は、男の子ならば室(むろ)の津(つ)の唐船(からふね)へ売りわたし、眉目(みめ)よい女子(おなご)だと京の人々が、千里もあるように考えている東(あずま)の国から那須野(なすの)の原をさらに越えて、陸奥(みちのく)のあらえびすどもが、京都(みやこ)の風をまねて文化を創(つく)っている奥州平泉の城下へ遠く売りとばされてゆくのだという...
吉川英治 「親鸞」
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