...王侯将相よりも文豪の尊敬される欧羅巴(ヨーロッパ)なら疾(とっ)くに日本の名蹟とし東京の名誉とし将(は)た飯田町の誇りとして手厚く保管し...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...印度日耳曼神話学の研究は欧羅巴に於て...
高木敏雄 「比較神話学」
...(編注 本集では割愛した)此の集の編纂に就いて水巴子の労を執られたことの多大なるは余の深く感謝する所である...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...渡辺水巴(すいは)氏の曲水吟社で催しの会は上野の花山亭で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...あたかも好(よ)し先生の巴里に来(きた)れるを耳にす...
永井荷風 「書かでもの記」
...自分はどうしてむざ/\巴里(パリー)を去ることが出来たのであらう...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...信仰風な雷雨の午後は漂流民の見られるだらう古代欧羅巴に伴((つ))れてゆく!さてその後刻(あと)には月明の晩! 曠野の限りを...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...「巴屋の旦那、――私がこうして、施米を見張っているわけはお判りでしょうね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...巴屋(ともゑや)七平...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あわてて駆けつけるまでもあるめえ」「あっしは巴屋の二階に泊って居ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...巴屋では、娘のお絹と、下女のお六が見えなくなって一応はあわてましたが、内儀のお滝が事情を心得ているらしいので、静かにその帰りを待っている姿でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...やっとのことで巴里に辷りこんだ...
久生十蘭 「川波」
...巴東三峡猿鳴く悲し...
南方熊楠 「十二支考」
...映画の「巴里の屋根の下」に撮されているようなごろた石を鋪道にしたような裏通りまで...
宮本百合子 「十四日祭の夜」
...あの子は肺門淋巴腺をやりましたから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(附記――北京と巴里とへはもう一度行きたく思っているので...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...紹巴は、如才(じょさい)ない調子で、「御謙遜でしょう、あなたのお筆ならば、勿体ない程のものです...
吉川英治 「新書太閤記」
...さもなくてこんな日本一の莫迦(ばか)を日本一の理性家が仕出来(しでか)し得ようか」光秀を評して――日本一の利口者が日本一の莫迦(ばか)をやった――という曲直瀬道三のことばに対して、紹巴も、「いや大きに」と、共鳴の容子(ようす)だったが、道三の声が憚(はばか)りないので、こうして同じ屋の棟の下にいる明智方の負傷者たちに聞えはしまいかと、気の立っているそれらの人々の耳を怖れるように、また気のどくがるような眼(まな)ざしで近くの部屋部屋を見まわした...
吉川英治 「新書太閤記」
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