...径庭(けいてい)があつたのは已むを得ない...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...「結果に於てそういうことになるのも已むを得ないですね...
海野十三 「地獄の使者」
...已むを得ない趨勢であるけれども...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...けれども僕には文章を作る才能(タレント)だけしかないのだから已むを得ない...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...私の論文が数年分後れた考察となったのは已むを得ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...そうなるのも已むを得ないことだ...
戸坂潤 「社会時評」
...子供の父兄は一定の已むを得ない理由なしに...
戸坂潤 「社会時評」
...前者は已むを得ない交通の不完全から...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...何品(なにしな)に依らず万已むを得ない物の外は...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...歴史の材料の變形されることの已むを得ないこともある...
内藤湖南 「支那史學史概要」
...今日書物の分類を四部にすることは已むを得ないことであつて...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...これは已むを得ないといふことを十分に認めつつ...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...また已むを得ないことではあるまいか...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...町内の噂の種子(たね)になつたことは已むを得ない成行でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...挨拶拔きの冷たい事務的な態度になるのも已むを得ないことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは已むを得ない話だ――いわばそれが県庁のある市の特色で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一般に理論家にとつて已むを得ないことであり...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...古書は年月と共に益々不人望になって行くことも已むを得ない...
柳田國男 「書物を愛する道」
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