...已に明治七年に『百一新論』を著はして百教皆哲學によつて總括せらるべきことを論じたのである...
井上哲次郎 「「西周哲學著作集」序」
...その名は読者も已に知っている...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...已に多(あまた)の年を經て...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...已に間違ふ如き虞れがなく研究の方法も追々改まつて...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...已に断絶するの由...
太宰治 「右大臣実朝」
...これは運数が已に定まっているから...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...悪貫已に盈(み)つ...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...牧場も創業以来已に十年...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...戦わずして已に勝を宣する占領旗(せんりょうき)かと疑われ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...何となれば吾々は已に概念を二つの種類に区別することによって...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...この問いに対しては吾々は已に答えておいた...
戸坂潤 「科学論」
...已に述べた通り存在にぞくす筈であった***...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...それが在るということに就いて吾々は已に色々の機会に述べてあるから茲では繰り返すまい(拙著『イデオロギーの論理学』を見よ)...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...併し私はこの実体という範疇――なる程それが存在の仕方を云い表わすことは已に明らかになっているが――それが存在論的範疇であるか或いは又認識論的範疇であるかということを正確に決定しようとは思わない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...已に之を見る者あり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...講談としては已に鬼神(きじん)お松(まつ)其他(そのた)に多くの類例を挙げ得るであらう...
永井荷風 「虫干」
...また大君(将軍)は已に糸を産せざる南方の大名と不和を起したれば...
服部之総 「尊攘戦略史」
...萩は已に刈られ花もなき菊の一本二本ねぢくれたるが杖に扶(たす)けられて僅(わずか)に腰をあげあり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
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