...柿江は已(や)むを得ず...
有島武郎 「星座」
...それであるから爲替相場(かはせさうば)の上(あが)る道程(だうてい)に於(おい)ては不景氣(ふけいき)は已(や)むを得(え)ない現象(げんしやう)であつた...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...もう已(すで)にこときれていて手の下しようもなかった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...年已に十三、瘡珠攅簇、肌膚鮫魚の皮の如く、痛痒忍ぶべからず...
大町桂月 「親子遠足の感」
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高木貞治 「回顧と展望」
...大伴狭手彦連発レ船渡二任那一之時、弟日姫子登レ此、用レ褶振招、因名二褶振峯一、然弟日姫子、与二不狭手彦連一相分、経二五日一之後、有レ人、夜来与レ婦共寝、至レ暁早帰、容止形貌、似二狭手彦一、婦抱二其怪一、不レ得二忍黙一、窃用二績麻一繋二其人襴二、随レ麻尋往、到二此峯頭之沼辺一、有二寝大蛇一身人而沈二沼底一、頭蛇而臥二沼壅一、忽化為レ人、即歌云、志努波羅能、意登比比売能古袁、佐比登由母、弥為弖牟志太夜、伊幣爾久太佐牟也、于レ時弟日姫子之従女、走告二親族一、親族発レ衆、昇而看之、蛇并弟日姫子、並亡不レ存、於レ茲見二其沼底一、但有二人屍一、茨城里、自レ此以北高丘、名曰二時臥之山一、古老曰、有二兄妹二人一、兄名二努賀古一、妹名二努賀「一、時妹在レ室、有レ人不レ知二姓名一、常就求レ婚、夜来昼去、遂成二夫婦一、一夕懐妊、至二可レ産月一終生二小蛇一、明若レ無レ言、闇与レ母語、於レ是母伯驚奇、心挟二神子一、即盛二浄杯一、設レ壇安置、一夜之間、已満二杯中一、便易レ而置之、亦満二内一、如レ比三四、不二敢用一レ器、母告レ子曰、量二汝器宇一、自知二神子一、我属之勢、不レ可二養長一、宜レ従二父所在一、不レ合レ有此者、時子哀泣、拭レ面答曰、謹承一母命一、無二敢所一レ辞、然一身独去、無二人共去一、望請副二一小子一、母曰、我家所レ有、母与二伯父一而已、是亦汝明所レ知、当無三人可二相従一、爰子含レ恨、而事不レ吐之、臨二訣別時一、不レ勝二怒怨一、欲レ震二殺伯父一、而昇レ天、時母驚動、取レ投レ之、触二神子一、不レ得昇、因留二此峰一、所レ盛甕、今存二片岡之村一、其子孫立レ社致レ祭、相続不絶、最後の説話に於て、神子の天に昇りしは、火雷神の子の天に昇りしと、その事情殆んど同じく、その此峰に留ると云うは、大物主ノ神の怒りて虚空を践んで、御諸山に留りしと、其趣全く同じ...
高木敏雄 「比較神話学」
...そして日月雲の三字は皆已に験(しるし)があったので...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...相調候ため渡來之異船而已にては無之...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...いやでも已むを得ないのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...織物學會の如きが其の機關として働くことを希望して已まない...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...生滅滅已(しょうめつめつい)」と弁信は合掌してから...
中里介山 「大菩薩峠」
...当分已を得ずに辛抱してゐるより外に仕方がないのだと云ふ事情を委しく話した...
夏目漱石 「それから」
...已(やむ)を得ないから...
夏目漱石 「それから」
...この縁談もまあ已めにしたい希望です...
夏目漱石 「それから」
...御米(およね)は又(また)裁縫(しごと)の手(て)を已(や)めて...
夏目漱石 「門」
...中途から貌(かお)而已(のみ)を差出して...
二葉亭四迷 「浮雲」
...只々今日已に子規生なる仮名を得んとは思の外なりしかども...
正岡子規 「読書弁」
...節早梅花香已繁...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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