...留學中已にカントの永遠平和の論を知り...
井上哲次郎 「「西周哲學著作集」序」
...秀ちゃんは已に諸戸から委細のことを聞知ったのであろうか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...助動詞ムの已然形で...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...私には已み難い憧憬があります...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...「緊急已(や)むを得ぬ事情で...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...今となってはもう瀬越にはどう思われても已(や)むを得ないとして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...即吾分而已」と誌してゐるさうだが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それが在るということに就いて吾々は已に色々の機会に述べてあるから茲では繰り返すまい(拙著『イデオロギーの論理学』を見よ)...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...單に知的の面よりして一切の事象の已むべからざることを知つたからといつて...
朝永三十郎 「學究漫録」
...已見秋風上二白蘋一...
永井荷風 「夏の町」
...已を得ず三千代に云ひ付けて代助の所に頼みに寄(よこ)したと云ふ事が分(わか)つた...
夏目漱石 「それから」
...もう実業は已(や)めるかも知れない...
夏目漱石 「それから」
...佐川は已(や)めるさ...
夏目漱石 「それから」
...已むなく思ひ絶えて出でんとするに...
正岡子規 「花枕」
...我身のいまだ発端をも書きあへず早く已(すで)に大団円に近づかんとすると固(もと)より同日に論ずべくもあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...萩は已に刈られ花もなき菊の一本二本ねぢくれたるが杖に扶(たす)けられて僅(わずか)に腰をあげあり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...已(すで)に前人も不審を懐きし所なるが...
三木竹二 「いがみの権太」
...武王已平二殷亂一...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
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