...只自分の土地解放は決して自ら尊敬されたり仁人を気取る為めの行動ではなく自分の良心を満足せしむる為めの已むを得ない一の出来事であつた事を諒解して欲しいと思ふ...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...竟(つひ)に其の本丸に到らずして已(や)める趣きあるなり...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...「ここを以て罪を獲るは万々辞せざる所なり」といいて已(や)みぬ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...処で已に述べた処に基いて...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...例えばデカルトの Cogito とか純粋経験とかいう出発点は出発の仕方を――方法を――已に指定している哲学的に築かれた立場であるであろう...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...儒家に於て徂徠門下に當時已に山井...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...隆信・信實は已に亡せしも...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...已(やむ)を得ず...
夏目漱石 「それから」
...じき已めてしまったわ」「この間百合の花を持って来て下さった時も...
夏目漱石 「それから」
...學校(がくかう)を已(や)めたつて...
夏目漱石 「門」
...泥棒伯円は已に河内山邸宅に居してゐたところへ偶々円玉の父からこの話を聞かされ...
正岡容 「下谷練塀小路」
...此詞は斯うは言はず必ず斯ういふしきたりの者ぞなど言はるゝ人有之候へどもそれは根本に於て已に愚考と異り居候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...それは根本において已に愚考と異りをり候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...郷人追慕已まず、其の碑を郷里に建つ彼の存在は同国の誇りとするところわしが国さで見せたいものは昔しや谷風今達模様とは好角家ならぬ人々までもよく知る処である...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...不知牛犢已先帰...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...転瞬已昏鴉...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...春来両日已堪嬉...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...もっともこの已前とか已後とかここでいうのは...
柳宗悦 「民藝四十年」
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