...赤羽から千葉監獄差出しの手紙が屆きました...
石川三四郎 「浪」
...各被告人に對し有罪の意見を具して訴訟記録を大審院に差出し...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...二つの拳固を差出して彼がどんな風に仕事をするか見てやろう...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...本当にたいへんだったんでしょうな」と苅谷氏は探偵に葉巻の箱を差出しながらいった...
海野十三 「奇賊は支払う」
...石村へ封筒を差出し...
豊島与志雄 「擬体」
...わたくしへ差出したのでした...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...」あの人は手を差出した...
豊島与志雄 「自由人」
...己氏の前に差出した...
中島敦 「盈虚」
...サア」千貫目の錘(おもり)を掛けられたような腕を差出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そこの窓口に紙片を差出して転入のことを依頼してゐる私は...
原民喜 「小さな村」
...十二番の窓口へこの書類を差出し...
松本泰 「日蔭の街」
...自分の亭主の仕事着を差出し...
山本周五郎 「季節のない街」
...赤い紐(ひも)の付いた鍵を取って差出した...
山本周五郎 「風流太平記」
...そのとき、菱本市之丞が、いちじくを盛った盆を持ってはいって来、ただいまお屋敷からこれを、と云って、そこへ差出した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その平馬の前に白い手が動いて二通の手紙様の物をスルスルと差出した...
夢野久作 「斬られたさに」
...御前へ差出して処分方を伺い上げたものであったが...
夢野久作 「殺人迷路」
...ひょっくりとお辞儀をしながら一通の手紙を差出した...
夢野久作 「暗黒公使」
...と笑ひながら差出した...
若山牧水 「梅雨紀行」
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