...彼は窓口に頼信紙(らいしんし)を差出した...
梅崎春生 「幻化」
...喬介の眼前へ差出しながら...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...それから『鶴子にまで御差出しの手紙に就て御話申上度事あり御來宅待上候』といふ洋罫紙に亂暴にペンで書かれた手紙が其日水月の案頭に落ちた...
高濱虚子 「俳諧師」
...と言っていかにもご自身から出たお金のようにして差出しましたが...
太宰治 「人間失格」
...又その缶を悦子の方へ差出しながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...両腕をこちらに差出してるザビーネの姿を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女はなんとも答えないで、手を差出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...五十フランの紙幣――施与――を差出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」あの人は手を差出した...
豊島与志雄 「自由人」
...煖爐の方へ足先を差出しながら...
豊島与志雄 「反抗」
...少なからぬ御禮の金を差出しましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三月早々薩藩士堀仲右衛門(ほりちゅうえもん)上書にあわせて宮崎司のペンネームで国臣から秘かに筑前藩主の手もとへ差出した建白書の草稿は...
服部之総 「志士と経済」
...品物を窓に向って差出している果物屋(くだものや)がいたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ようこそおいでで」そして男はKに手を差出したが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...その傷ついた足を差出し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それとも幕府国目付へも差出したのか」――大槻の書状には国目付とはございません...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...橋の欄干の上に十人許(ばかり)腰を掛けて長い釣竿を差出した光景が面白かつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...それを差出した者だけだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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