...もう一方の開(あ)いた手を戸棚の奥へ差入れた...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...妙な孔(あな)からチャンと差入れられた...
海野十三 「見えざる敵」
...在監者に対する差入れや通信の事務は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...監獄へゆく者があると家の者の入費が大変だ、やれ差入れだ、また弁護士などという者も頼まなければならぬ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...最初の東京監獄の時は弁当の差入れがあるのだから別としても...
大杉栄 「獄中記」
...ついに溝板(みぞいた)の割目から杖を差入れて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...毛布の中へそっと差入れてやった...
豊島与志雄 「同胞」
...わざと手を差入れて...
直木三十五 「南国太平記」
...誰が差入れてくれるのだか知らないけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...忙がわしく持って出て駕籠の中へ差入れました...
中里介山 「大菩薩峠」
...嬉敷(うれしい)に附我身のかひ無(なさ)は堪兼(たえかね)て夜着に顏差入て忍なき...
長谷川時雨 「うづみ火」
...酒などの豪勢な差入れがあった...
火野葦平 「花と龍」
...過ぎたる夏の景気を忘れずして冬の差入りに蚊帷(かや)を買い込むがごとし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...机の下に差入れたは縁(ふち)の欠けた火入...
二葉亭四迷 「浮雲」
...唯々約定金(やくじょうきん)差入の御申渡を」と...
穂積陳重 「法窓夜話」
...人人は蝋燭を其(その)中へ差入れて覗(のぞ)いたが何物も見えなかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...「これや、差入れ物だぜ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...康(こう)の親切や差入れ物も...
吉川英治 「新・水滸伝」
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