...衣類其他は他より差入はなきも別に不自由を嘆ずる模樣なし...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...獄中の同志に書物を差入れるということは...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...当てがいの食物が足りなくても不味(まず)くても差入物屋から取りさえすれば相当な贅沢(ぜいたく)が出来ます...
内田魯庵 「最後の大杉」
...慰問品を差入れて呉れたりした...
梅崎春生 「狂い凧」
...この日も差入れの用件で前橋へつめているのであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...いつか常太郎君から差入れがあったが...
大杉栄 「獄中消息」
...僕への書物の差入れは...
大杉栄 「獄中消息」
...同じ本を幾度も幾度も名を変えては差入れして...
大杉栄 「獄中消息」
...『現代評論』の合本を差入れ願う...
大杉栄 「獄中消息」
...わが手をその脅(わき)に差入るるにあらずば信ぜじ」などという剛情は...
太宰治 「散華」
...ことに最後に握飯(むすび)を差入れろということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...忙がわしく持って出て駕籠の中へ差入れました...
中里介山 「大菩薩峠」
...差入れようとした掌を控えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...残金――円は毎月(まいげつ)三十日限り月賦にて御差入(おさしいれ)のつもり御対談云々(うんぬん)と長たらしく書いてあった...
夏目漱石 「道草」
...腹の中の物を差入れらるる心地ぞせられける...
久生十蘭 「玉取物語」
...そして差入の紙や何か入れてある大箱へはり紙と一緒に入れておいて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...差入れの品だけを部屋へ届けてよこした...
山本周五郎 「さぶ」
...差入れならなぜきさまが預かって...
吉川英治 「新・水滸伝」
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