...報酬を目差すものではなく...
豊島与志雄 「今日の条件」
...パリー街衢(がいく)に交差する銃火と砲火...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...差しているな! と言ったのは、一本か二本差しているという意味ですが、一本差すことは、旅の百姓町人といえども、道中を限り許されていることであり、それにも長さに限度がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...雨の降る日には傘を差す臆劫(おっくう)を省く事が出来た...
夏目漱石 「道草」
...楽屋口から差す灯を微かに半面に受けて...
西尾正 「陳情書」
...遠くなり近くなる踊りの輪の具合で、それは十七八とも二十歳(はたち)近いとも見えましたが、すぐれて高い背も美しく、差す手、引く手、返す肩、捻(ねじ)る腰、すべての線の躍動する見事さ、雲を踏むかと、足取りの軽さ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...腰へ煙草入を差すと立上がりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...呼び出すのは氣が差すが」「馬鹿野郎...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一瞬でも油断をしたら閂を差す前に暴民が殺到して...
野村胡堂 「礫心中」
...その花を二つに分けて左右の花たてに差すと...
原民喜 「夏の花」
...鼻から背へまっすぐ伸びる線が交差する一点に...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...自(おのづ)から睡氣(ねむけ)の差すまで...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...この七年間の差すなわち人口増加は一...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...更にしつこく差す...
三好十郎 「おスミの持参金」
...大統領を目差すとかいうことになるのは...
森鴎外 「食堂」
...南極の方向をくっきりと指差す南十字星の柄が左方の水平線から登っていく...
横光利一 「欧洲紀行」
...殊に夜中のお出ましは相成るべくはお控え願いとう存じまする」と千助は釘を差すように云った...
吉川英治 「剣難女難」
...……誰ともだ」「おもしろかろう」「何が」「おぬしの役目よ」「ばかな」鵜殿甚七は、しんから腹が立つように、「咎(とが)もないのに、御勘当の態(てい)になって、何年も故郷(くに)の土をふまず、大小差す身が、山伏になったり、これこの通り、薬売りのまねしたり……何がおもしろい」「しかし、諸国の情勢を視(み)、危険を冒(おか)して、敵地と自国を、出没して歩くなど、われわれにはない役得(やくとく)だ...
吉川英治 「新書太閤記」
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