...鉛筆の尖(さき)を半白のいが粟頭へ突き差すように持って行ってごしごしやり出した...
犬田卯 「荒蕪地」
...東屋氏の指差す線に眼を落した...
大阪圭吉 「死の快走船」
...油を差すべきものには差し終ってから米友は...
中里介山 「大菩薩峠」
...油を差すのはいいが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは一本だけ特に長いのを伊達(だて)に差す遊侠無頼(ゆうきょうぶらい)のともがらででもあるのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ちょっとまた将棋でも差すように勧めてご覧な」私は床の間から将棋盤を取りおろして...
夏目漱石 「こころ」
...黒い天井(てんじょう)に差す丸行灯(まるあんどう)の丸い影が...
夏目漱石 「夢十夜」
...硝子戸越しに差す日影は春らしく氣持よく輝いてゐた...
南部修太郎 「猫又先生」
...目差す娘が白日の下に現れたのを見付けたのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いづれ竹を切つて了ふつもりですが――」指差すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「これは何んだ」「櫛ですよ」「櫛はわかつて居る――まさか熊手と間違やしめえ」「その櫛に曰(いは)くがありさうなんで」「何處の新造に貰つて來たんだ」「今頃こんな古風な櫛を差す新造(しんぞ)はありませんよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...温室の白漆喰(しっくい)天井を震える指で差す姿は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...大正年間の祝慶日には宴会などで幹事が胸へ差すやうな造花の菊花を...
正岡容 「大正東京錦絵」
...死顔に差す光線は糸蝋のまたたくのと暁の水の様な色が最もまるで反対に良い...
宮本百合子 「悲しめる心」
...どうしたのか余り話したがらず)……ああ閂を差すのが未だだった(と戸の方へ行く)声 (それと同時に戸の外――奥――で)今晩...
三好十郎 「斬られの仙太」
...どうしたのか余り話したがらず)……ああ閂を差すのがまだだった...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...その左足が悪いために右手で差す時に限って身体がユラユラと左に傾いた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...南極の方向をくっきりと指差す南十字星の柄が左方の水平線から登っていく...
横光利一 「欧洲紀行」
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