...二人の娘達が夫たちの差し金で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...父の差し金ではありません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そしてすぐに吉原(なか)へゆくゆえ、乗物の、支度支度」九雪之丞も、つねづねならば、仲の町のお供なぞは、平に辞退するのであるが、今宵は、自分の差し金で、広海屋が、上方米を廻漕(かいそう)し、やがて、長崎屋と一戦を、開始することにもなろうと言うことを、ハッキリと聴いたので、一種、異様な満足を覚え、なおもとくと、この大商人の有頂天(うちょうてん)なありさまを見聞し、やがて打って変った大打撃をあたえた場合、喜悲両様の表情を思い比べて見たいというような、意地の悪い好奇心にさそわれ、ともども北廓への乗ものをつらねたのであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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