...その感情にまで自分をし向けていくことは不可能といって差し支えない...
有島武郎 「片信」
...「開けてみたとて差し支えないじゃないか! 元のとおりにちゃんと蓋(ふた)さえしておけば」「そうはいかんさ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...すでにこの国へ漂着してからざっと一年余りにもなりますけれど……そしてこの頃では言葉だけは大体差し支えない程度にわかってきましたけれど...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ほとんど比々皆然(しか)りと言っても差し支えないくらいなのであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...名前は聞えていなくても実際の収入をそれだけ私が取っていれば一向差し支えないではありませんか...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...正邪の判断を誤ることは少しも差し支えないので...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...すぐ離婚してくだすって差し支えないんです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...三年も前に見透してしまった手だと思って差し支えない...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...すべて大目に見て差し支えないが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...差し支えない範囲で社のほうへ知らせてくれたまえ」と言いおいて...
平林初之輔 「五階の窓」
...国際問題などがあることはいっこう差し支えないが...
平林初之輔 「私の要求する探偵小説」
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エドゥアール・エルネ・プリリュー Edouard Ernest Prillieu 竹本周平訳 「Rosellinia necatrix (R. Hart.) Berlese の子嚢殻の裂開性について」
...老女にキスしても差し支えないでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...それが無論無毒であって食ってもいっこうに差し支えないことが先年理学士石川光春君の試食によって証明せられ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...こうやっても差し支えないと思いますが本人の工夫かどうか...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...しかもこれらはすべて日本固有に発達したものと見て差し支えないようである...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...ギルドと工藝とは一体であるとさえ云って差し支えない...
柳宗悦 「工藝の道」
...鼻は本来自動的には極めて単純な表現力しか持たない……本来無表情と見られても差し支えない事を鼻自身も直(ただち)に肯定するに吝(やぶさか)なるものでないと信じられるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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