...あらゆる虚偽と邪悪との都会の中で巨万の富を積んでも何にならう...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...これぞいまラジオ受信機の製造で巨万の富を作ったといわれる玉屋総一郎の住宅だった...
海野十三 「蠅男」
...軈てあの巨万の富を受け継いで男爵夫人となる輝かしい前途を有(も)つ身なのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...その中にも既に巨万の富を重ねてゐるものなども尠(すくな)くなかつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...フライシェルが彼女の巨万の富にたいしてなしてくれる追従の方を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私にどうして巨万の富の出来よう筈(はず)があるか――と云うと...
「文士の生活」
...厳禁の抜け荷を扱って巨万の富を積みましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幽香子の持って居る巨万の富さえ自由になれば...
野村胡堂 「死の舞踏」
...巨万の富を得たいと云ふ慾望は...
林芙美子 「浮雲」
...巨万の富を得たやうな気がして...
林芙美子 「浮雲」
...巨万の富が蔵に入れられてあって誰かがひと足でも土蔵へ踏み込むと仕掛でガタガタ鳴りだすようになっていたりした...
正岡容 「小説 圓朝」
...明かにラジウムは巨万の富をキュリー夫妻へもたらすでしょう...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...自分の実家が巨万の富豪で...
夢野久作 「少女地獄」
...株式に手を出して忽ち巨万の富を作った...
夢野久作 「二重心臓」
...あれで巨万の富豪なんだよ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...限り無い精力と、巨万の富と、行き届いた化粧法とに飽満(ほうまん)した、百パーセントの魅惑そのものの寝姿である……ことに、その腮(あご)から頸(くび)すじへかけた肉線の水々(みずみず)しいこと……...
夢野久作 「一足お先に」
...しかも巨万の富を貯えて印度(インド)貿易に関する限り非常な潜勢力を有し...
夢野久作 「冥土行進曲」
...私の弟を一躍巨万の富豪にしてやる冒険が...
夢野久作 「冥土行進曲」
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