...蘇峰(そほう)も漱石も芥川龍之介も頗(すこぶ)る巧妙な警句の製造家である...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...定正がアッチへ逃げたりコッチへ逃げたりするのも曹操(そうそう)が周瑜(しゅうゆ)に追われては孔明(こうめい)の智なきを笑うたびに伏兵が起る如き巧妙な作才が無い...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...実に巧妙な隠し場所だといわなければならない...
海野十三 「流線間諜」
...単に巧妙なる策略を以てである...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...くゎっとなった頭は断定する――いっさいはエセックスに対する巧妙な蔑視の現れで...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...読んでいるうちに実に意外にも今を去る二千数百年前のギリシア人が実に巧妙な方法でしかも電波によって遠距離通信(テレグラフィー)を実行していたという驚くべき記録に逢ってすっかり眠気をさまされてしまったのである...
寺田寅彦 「変った話」
...とにかくフランス人らしい巧妙な措辞である...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...人体の全体としての巧妙な構成...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...かくのごとく不可思議、不可測(ふかそく)の心を有している雪江さんも、細君と話をしているうちはさほどとも思わなかったが、主人が帰ってきて油壺を抛(ほう)り出すやいなや、たちまち死竜(しりゅう)に蒸汽喞筒(じょうきポンプ)を注ぎかけたるごとく、勃然(ぼつぜん)としてその深奥(しんおう)にして窺知(きち)すべからざる、巧妙なる、美妙なる、奇妙なる、霊妙なる、麗質を、惜気もなく発揚し了(おわ)った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...巧妙なる攻防戦術...
火野葦平 「花と龍」
...巧妙な小細工によろめいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...巧妙なからくりが……」エレンが赤面し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...君この巧妙な考えに驚かないか」今となってはすべて明らかだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...もちろん、それは彼女自身から見ると、いかにも巧妙な、水も洩(も)らさぬ筋書に見えたのであろうが、それがアンマリ巧妙過ぎたために、おぞましくも私等一家から、彼女自身の正体を見破られる破目に陥ったのであった...
夢野久作 「少女地獄」
...患者の脈を験(しら)べる巧妙な手つきと同様に...
横光利一 「花園の思想」
...その手腕の自由巧妙なるにかかわらず...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
...あの巧妙な彫刻を造ったガンダーラ人(もしくは伝説的にガンダーラ人とされてしまった無名の日本人)に対して少しも動かなかったとは考えられない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...上層と下層との巧妙な釣り合い...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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